コラム
2006年04月19日
塗滴2006.04.12 ペイントショーの幕が切って落とされた・・・
ペイントショーの幕が切って落とされた。ショーを見る限り、ペイントが産業資材のひとつとして黒子に徹してきた様子はうかがえない。よく塗料は産業の「塩」と称される。人体に塩分が欠かせないように不可欠な基本製品であるとの認識と同時に、塩のように安価で大量に調達出来るコモディティーとの見方もそこに含まれる。「仕上げにはペイントを塗っておけ」感覚が業界内外に強い。この感覚が塗料の本当の機能や品質を見えにくくしている。自動車用塗料のように数十ミクロンの精密複合塗膜形成の世界から、塗ってあればよしとするラフなレベルまで、その振幅は驚くほど。それが同じ塗料というイメージでくくられているのが実態。このことは塗料を膜化するプロセス自体の技術をも不鮮明にしている。塗料と設備は一体のものというのは常識だが、プロセス技術がきちんと評価されているとはとてもいえない。ショーから楽しいペイント世界を訴えることも大切だが、同時に「ペイントの原点とは何か」を再考する機会でもあってほしい。とりわけ業界人が塗料は技術を含め総合的かつ横断的なテクノロジーであることを再認し、志と誇りを持って市場・顧客に対峙する必要がある。ペイントは塩ではなく、メインディッシュ(主役)なのだから。(M)