コラム
2006年09月11日
塗滴 2006.09.06 今年4月に施行された改正大気汚染防止法は・・・
今年4月に施行された改正大気汚染防止法(いわゆるVOC規制)は規制と自主取組とのベストミックスで、光化学スモッグ発生の低減を狙っている。規制対象でVOC排出量の10%程度を減らし、自主取組で20%、計30%が当面の目標。自主取組の在り方がポイントになる。日本塗料工業会はこれを先取りする削減目標を設定しているが、塗料を使う側に低VOC化を一方的に押し付けるわけにはいかず、環境対応はコストメリットにつながらないとの壁に直面。加えて原油高を背景とした塗料原料のコストアップすら塗料価格に十分転嫁できない状況にあり、市場の最先端では環境適合よりコストメリットを中心とした目先の競争が目立つ。ユーザーから「低VOCに努力してもメリットがない。自主取組というが、やってもやらなくてもいいという感じでは努力する意味がない」と言われ、塗料を売る側も「まだ様子を見た方がいい」と迎合する始末。これでは取締りがなければスピード違反してもよいという状況を放置しているようなもの。塗料を供給する側からすれば社会的責任にかかわる問題。溶剤型塗料の時代が徐々に終焉となる中で、単に低VOC塗料のシフトという面ばかりでなく、塗料産業と社会との向き合い方が抜本的に問いただされている。(M)