コラム
2006年11月20日
塗滴 2006.10.25 社員の問題を口にする経営者は多いが・・・
社員の問題を口にする経営者は多いが、案外本質を突いた意見は少ないと感じる。けなすにしてもほめるにしても、場当たり的なトーンがある。「うちの社員は夜9時でも10時でも自主的によく働いてくれる」と社員をほめる。そのトーンの裏には自分の会社は働きがいのある会社だという自負が見え隠れする。経営者としての自負としては分かるが、夜遅くまで働かせているという自覚があまりないのは問題であろう。サービス残業、人材代行問題など「大手だから問題になる」との感覚がある。中小企業であればサービス残業があっても当たり前という雰囲気がある。長時間労働が日常化し、社員の側もこれに慣れた面があるが、経営者が「おれは24時間働いている」という勝手な感覚を持っている以上、この問題は問題にすらされない。しかし長時間労働イコール仕事の遂行ということにはならない。人間なのだから平均的な労働ができるわけがない。むしろ短時間(定時)での密度の方が重要。また人によってバイオリズムが違うことを踏まえた労働の在り方にも配慮すべき。成果主義が行き渡り、長期的なスタンスで仕事を構築することが難しく、インスタントな成果が求められる現場を見ると、業界だけの問題ではないが何かが根本的に欠如していると思わざるを得ない(M)