コラム
2007年01月09日
塗滴2006.12.13 大手塗料メーカーの「分析センター」を・・・
大手塗料メーカーの「分析センター」を見学させてもらった。1基1億円クラスの測定装置がずらりと揃っていたのには単純に驚いた。それもそのはずで、分析や解析のレベルはミクロンからナノ単位にまで進んでいるためだ。ナノレベルになると分子そのものが見える。それだけ高度な測定が行えるのだが、分析する側の困難さも増しているようだ。難しいのは測定ではなく、測定する試験体のサンプル作りに神経を使うと現場担当者は指摘する。100ナノに試料を切断し、その試料体を女性の髪の毛で作った微細な刷毛で剥離する。まさに職人技の世界。最低10年以上のキャリアがないとできない作業だ。国内に数台しかないという分析装置も導入され、塗料関連の分析センターとしては世界最先端を走る技術が、手作業のスキルに支えられているというのも面白い。ひとつの事例として塗装におけるブツの発生の問題がある。分析した結果ではブツの80%は外からの異物が混入するケース。排気口からの微小な剥離物が舞って付着するケースなど、ブツの原因は多彩。見方を変えればブツの混入はどこからでも起きるということ。分析センターの仕事に終わりはない。「我々はなんでも屋」だと担当者は笑うが、そこには分析技術に対する確かな自負がうかがえた。(M)