コラム
2007年08月23日
塗滴 2007.08.08 アジア市場が塗料産業を牽引する構図・・・
アジア市場が塗料産業を牽引する構図がはっきりしてきた。もちろん需要地域としての市場性が第一であるが、目に見えにくいインパクトをもたらしつつある。ひとつの例でいえば、日本の塗料メーカーが先進技術でリードするといったメダルの表が目立つ反面、アジアの市場が国内に逆流して変えていく側面が見逃せない。アジア地域で生産した塗料を逆輸入するといった単純な話ではない。塗料の売り方が逆流する可能性があるのだ。中国にしてもフィリピンにしても、ペイントショップではカラーチップ(色サンプル)を選び、店頭調色した塗料を施主(生活者)が買って、プロの塗装業者に塗ってもらうパターンが一般的。DIYではなくBIY(バイ・イット・ユアセルフ)の形。住宅のイメージを決める色や意匠の決定権を顧客が持つ。こんな当たり前のパターンが日本にはほとんどない。これは生活者にそうした意識がないのではなく、塗料業界側が受け皿を作ってこなかった責任でもある。塗料の売り方では日本は世界の孤児であり、最後進国ではないか。いまだに掛売りの回収ができないと騒いだり、単価だけで安いとか高いといった競争に明け暮れたりしている現状を、海外の塗料関係者はどう見るだろうか。次元の低い競争をしていると優秀な人材が育たないことが怖い。危機はそこにある(M)