コラム
2007年08月01日
塗滴2007.07.11 塗装には技の世界がある・・・
塗装には”技(わざ)”の世界がある。技術(テクニック)というよりも技能(スキル)がないと、仕事にならない。それだけ経験値が要求され、微妙なコントロールが現場には不可欠になる。しかしバブル崩壊後のグローバル化の更なる進展など、市場背景が大きく変わることによって、スキルが失われつつあるのが実態。半製品といわれる塗料を完成品にする塗装スキルの消去は、塗料産業の基盤自体を揺るがしかねない。スキルを技術でカバーするシステムも開発されているが、生ものである塗料にスキルは必須条件。これの伝承も一部でチャレンジされているものの、まだ弱い。しかも経験とカンだけのスキルは通用しなくなる現実がある。単に過去の遺産を継承すればよいという話ではない。塗料メーカーは塗装の技術指導はできても、マニュアル化の難しいスキルについては打つ手を持たない。とはいえ塗料の品質や性能にはスキルの要素が大きい。そこにジレンマがある。相対的に企業規模の小さい塗装側にはスキルのある人材を育成する余裕がなく打つ手もない。現場に近い塗料販売店にしても「ものを売る」立場から、スキルを支援するサービスまでカバーできる能力を持つところは少数派。対策は短長期で対応していかないとスキルは自壊する。(M)