コラム
2007年10月18日
マンパワーが自社の強み 志村建装(東京) 代表取締役 志村徳彦氏
「元請け100%が良いとは思わない」というのが志村社長の考えだ。工務店からの下請け仕事を行うことで職人の技術向上につなげている。「家具やドア、階段などの塗膜を剥離し適した色を作って塗る。新しい材料を試すこともできるし、効率は悪くてもこうした作業があるので工務店からの仕事は大切にしている」との姿勢が地元建築会社からの信頼に。
現在の元請け割合は7割ほど。戸建から中規模集合住宅までをターゲットとしており、足場、防水、シーリング工事も外注せずに自社で行うのがほとんど。「うちの職人にはタイル上がり、シーリング上がりがいて彼らから技術を身に付けている」として、シーリング材は塗装業者では少ない2液タイプを使用している。塗装以外の作業も自社で行うことでコスト面でも他社との差別化・適正価格の確保になる。
10年前に酒の席で友人から「お前の商売はそのうちなくなる」と言われた。過当競争から会社の生き残りが激化するという意味であったが、「その言葉は今でもはっきりと覚えている」というほどインパクトは強かったという。
それから10年が経ち、志村社長は短絡的な事業拡大は求めず、重要視するのは従業員の気持ちとの結論に至った。「他社との違いが出せるのはやっぱり人。従業員には本当に恵まれている」と実感する。しかし、経営者としては、期待しているからこそ物足りなさも感じているのが本音だ。
「社長のワンマンの会社じゃだめ。従業員1人1人が自分の会社という意識で取り組んでほしい。今の職人を職人のままで終わらせるつもりはない。営業や見積もり作成などの仕事も任せたい」と、成長を期待し人材育成に力を注ぐ。(桜井)