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コラム

コラム彩事記シリーズ

2008年01月08日

創業者としての社会的責任 小林塗料産業(大阪) 社長 小林英樹氏

キャリアがユニークだ。関西大学の工学部の出身、サカタインクスに入社し、プログラミングを担当したが、期日に追われ連日徹夜仕事が続き、ついに血を吐いてしまう。部署を異動したがなじめず退社。そして1人で独立し、塗料販売店を立ち上げる。
「塗料のことなんて何も知らなかった。しかし塗料という商材は可能性があり、成長すると思ったのです」とふり返る。
発足当初は錆止め1本。周囲からは白い目で見られることも。しかし転機が訪れる。時代は高度成長時代で外装材専門に移行する。これが同社の拡大を支えることになる。
外装材メーカーのすべての製品を扱うことで充実した品揃えが顧客に評価されるとともに、外装分野を塗料だけでカバーするのではなく、注入剤、防水材、更にはゴムライニング、ゴム保護材などまで広げ「小林に行けばどんな商品でも揃っている」と評判を獲得していく。
そしてまたしても転機。低成長時代に入り、拡大路線は縮小を余儀なくされ、選択したのは「塗料への集中」だった。これと同時に工事会社を設立、工事部門を取り込む。
創業以来一貫しているのは、常に前向きな経営を心がけている点だ。「他人が4時間働けば私はその倍働いてきた」とケレン味なく述べる。そこには塗料商としては後発だが、創業者である自負がうかがえる。気がつけば周囲の同業者は二代目、三代目となり「事業意欲は創業者と違う」と実感している。特に事業者としての社会的責任に対する考え方に違和感を覚えるという。
「塗料販売業は今、大きな転機にある。産業レベルの再編が避けられない。ある程度の資金力と事業規模がないと将来に向けた投資もできず、ジリ貧に追い込まれるだろう」と見通し、M&Aの勉強を始めている。
同社は最近になって名古屋市に拠点を進出させた。中部圏への同業者の参入は30年ぶり。「ゼロからのスタートだが、5-10年をかけて顧客作りをしていきたい」と勝算はある。


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