コラム
2009年06月01日
塗滴 2009.05.06 市場の成熟化が言われて既に久しい。・・・
市場の成熟化が言われて既に久しい。短絡的な議論になると、成熟化しているのだから塗料の量的拡大はないということになる。これに対し最大限の疑問を呈したい。量的拡大が望めなければ付加価値を高めるしかないということでメーカーは塗料の付加価値競争をしてきた。品質や性能を向上させ、単価を引き上げる戦略。一見正しい方向のように映る。しかし結果的には各社が付加価値を同じスタンスで目指し、差別化なき付加価値が生まれ、実質的な価値が高まることはなかった。成熟市場となっているのは塗料に限らない。成熟の壁を打破するには量的拡大戦略が必要だと思う。そのためにはマーケティング手法を変え、商品から発する差別化ではなく、ターゲット顧客が潜在的に求めている価値に焦点を合わせていく知恵が求められる。消費者の「こんなものがあったらいいのに」ではなく「こんなことができて感動した」というコンセプトを訴えていかなくてはならない。先日電車内で50歳代の女友達同士のオシャベリを聞くともなく聞いて驚いた。曰く「これからは自分探しよね」。子育ても終わり、亭主もそろそろ定年という世代の女性にとって、家庭という枠を外れた生き方が重要になっている。こうした価値にフィットできるのが塗料の持つソフト力(=色彩力)。(M)