コラム
2009年07月10日
塗滴 2009.06.17 GPDとのかい離は80年代中頃から始まっている・・・
GDPとのかい離は80年代中頃から始まっている。30年以上も逆行する動きを示してきたのが塗料産業であった。国民総生産の柱である消費とほとんど無関係の業界構造となったということだ。国民の消費動向と関係なく業界が存立できたのは輸出産業を中心とした工業用需要があったからということができる。しかし消費との接点を失った業界は気付かれることなく大いなる迷走に入ってしまったのではないか。米国の塗料産業の歴史を見ると、60年代から工業用ユーザーの海外生産が本格化し、塗料メーカーの再編が何度か起きた。再編の1つの軸が、OEM分野に集中するかOEM性からの脱却かで岐路が分かれた。いずれにしてもGDPとのかい離は日本ほど大きくなかった。ところで塗料は消費財ではなく生産財との思い込みが強くあるのは日本くらい。歴史的違いがあることを反映しているが、オブセッション(固定観念)にまでなって自らの手足を縛っているのはいただけない。いまいろいろな形で塗装のワークショップが盛況となっていることを見ても、塗料は消費財との性格を有していることが分かる。鉱工業生産よりもGDPとの相関が今後の塗料業界の鍵を握る。消費財としての塗料・塗装事業の新たな戦略が今こそ求められているのでは。