コラム
2010年02月09日
塗滴 2010.01.27 日本の塗料品質は世界一という事実・・・
日本の塗料品質は世界一という事実を否定するつもりはない。自動車メーカーをはじめユーザーの塗膜管理は徹底している。例えば古い話になるが、80年代から90年代にかけて欧州の高級乗用車の塗膜品質を超えることが目標であった。この水準をクリア、しかも高い量産性を維持したまま。80年代の出来事であった。このあたりから日本の塗料・塗装技術はトップレベルになったと内外から認められるようになる。ところがリーマンショック以降のマーケットは量と質の両面で大きく様変わり。そこであぶりだされてきたのは日本品質の異常さ。品質のための品質を追求してきた結果、市場ニーズと品質との格差が出てしまったのだ。しかも厳しいコスト要求と品質の保持はトレードオフの関係にある。品質に対するサービスコストは塗料代に含まれるため、塗料メーカーにとって収益性の圧迫要因となる。アジア新興国の市場ニーズは決して日本品質と合致していない。日本品質を転移することがグローバル品質と考えられていた時代は終わりを迎えている。それぞれの国に品質水準があり、日本品質をそこへ持ち込むことで競争を阻害する傾向が強まってきた。大手塗料メーカーも海外での開発力を強化しており、日本品質ではない国際標準の確立が大きなテーマ。(M)