コラム
2010年10月04日
塗滴 2010.09.08 塗料業界人でありながら、塗料という商品に・・・
塗料業界人でありながら、塗料という商品に先入感をもっていたり、固定観念を抱いている人は意外に多い。その理由として塗料需要の多様さがあるとの指摘がある。塗料やコーティングの関わらない分野はほとんどない。従ってひと口に塗料需要といっても全体像を描くことが困難となる。出荷数量や金額などの数値データはあっても、全体の動態となると俯瞰することができない。よく業界人は需要見通しについて悲観する。もう量的拡大は見込めない。特に国内市場においてはそのトーンが支配的となっている。しかし、塗料需要の全体像を把握しているわけではないので、静態的なデータベースに基づいての議論となっている。欠落しているのは塗料は生きものであり、社会性の高い性格を保有し、生活基盤に大きく寄与する要素がある点だ。分かりやすくまとめると暮らしをイノベーションする力を持つということ。いろいろな産業が栄枯盛衰を繰り返しているが、産業基盤を支えるとともに、生活基盤そのものをより良くするのが塗料の役割といえる。その意味で塗料産業はまだ未成熟といえる。産業ユースのサプライチェーンはあっても、生活に直結するそれは確立されていない。塗料という商品性格も流動的で、フレキシブルに変化し続けている。そこが魅力だ。(M)