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コラム

コラム彩事記シリーズ

2010年11月10日

彩事記 調色&色彩設計を両立 井原商店(大阪) 吉村奈央さん 

学校卒業後、設計事務所に勤めるものの「現場も見ずに図面にするデスクワーク中心の仕事が合わなかった」と半年で退社。次の職場を探していたとき、職安で井原商店の求人に惹かれた。「色に関われる仕事ということで、面白そうに感じました」と当時を振り返る。現在33歳。入社して13年が経過した。
入社以来、業務の中心はもっぱら調色作業。1日数百缶に及ぶ石油缶の上げ下げに「最初は塗料が重くて、随分先輩に気を使ってもらいました」と話すが、そんな汗水流して働く肉体労働が性に合った。


現在は、建築用水性塗料の缶調色をすべて行っている。いわば同社にとってメインの商材。調色量は自分の担当分だけで1日平均100缶~300缶をこなし、これまでの最高は1日400缶の調色。「昼食も取らず一心不乱で作業していることも多い」と笑って話すが、これだけ量をこなせるのは彼女しかいないと男性社員からの信頼も厚い。
吉村さんに仕事のやりがいはと尋ねたところ返ってきたのは、「大口の調色を時間内に終わらせること」と極めて職人的。一般的に調色作業は男所帯の職場だが、女性としてのマイナスはないと言う。「缶を運んだり、原色をセットしたり、料理と同じでいろいろなことを同時並行する作業はむしろ女性に向いていると思います」と実際驚くほど手際が良い。


現在、吉村さんは調色とカラーコーディネーターの両立を目指している。1級カラーコーディネーターの資格を持つ彼女は、数年前から納期を急ぐ物件や自社で受けた物件などで色彩設計を行っている。「実際の建物では色を作っているときと色の見え方がまるで違う。まだまだ経験が必要と感じています」と吉村さん。自ら色彩設計した色を自らの手で作るという新境地に新たなやりがいを見出している。


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