2014/11/28 10:47

彩事記 プロ意識で突破する 鈴木塗装工務店(東京) 代表取締役 鈴木英之氏

20141112-2-2.JPG兵庫の地元ゼネコンで土木分野に従事した後、20年前に家業である同社に入社。2年前に6代目社長に就任した。47歳。
昭和9年に後に多くの鋼橋塗装職人を排出した静岡・蒲原町と隣接する由比町にて曾祖父が旧鉄道省の指定塗装工事請負人の認可を受けたことを契機に事業を拡張。現在、重防食塗装、建築塗装を主軸にする一方、大手機械メーカーの内製協力会社として工業塗装を手掛けるなど、塗装のオールラウンドプレーヤーとして領域を広げてきた。年商は約50億円。従業員は約250名。全国に7支店、3営業所、6事業所及び4作業所を有するネットワークを構築。
しかし、伝統や実績に甘んじるつもりはない。「プロとしての意識を高め、戦う集団にならなければならない」と今こそ足固めの時期と位置付ける。その背景には、時代の紆余曲折にさらされながらも、同社の存在を成し得てきた経験値がある。
国鉄民営化に伴う契約方式の変更、バブルの崩壊、そしてリーマンショックと、突如として顧客が失われることを目の当たりにしてきた中で、基礎力を蓄えることが成長に寄与するとの考えがある。売上が張る重防食塗装においても「入札の結果次第で大きく変わる。あてにすることはできない」と言い切る。
そこで鈴木氏は成長の源泉を社内の人材にあると位置づけ、社長就任以来、社内組織の刷新に注力。人事考課の見直し、年功序列制度の廃止、責任・権限の委譲など、年配社員の抵抗を受けながらも、基盤強化のための改革を断行していった。「何のための仕事なのか。発注先の先に施主がおり、ユーザーがいることを知るだけで仕事の在り方が変わってくる」。年次有給休暇の取得推奨も社員の自発的なアイデアで生まれた環境改善策の1つ。「環境を作ることが私の仕事。社員に成長モデルを示すことで魅力ある組織にしていきたい」と成長への期待感を示す。