2017/03/21 14:45

塗滴2017.03.08 職人不足の話題が上がるとき・・・

職人不足の話題が上るとき、「数」の不足に関心が向きがちだが、「質」の低下も忘れてはならない視点。職人が技能職である以上、質の低下は数では補えないという当たり前の前提がある▲「高度成長期に育った職人とそれ以降に育った職人とでは技術・技能に大きな隔たりがある」と塗装経営者。オリンピックや大阪万博などの国家プロジェクト、林立する高層ビルなど迫力ある現場で揉まれて腕が磨かれた高度成長期の職人。片や時間やコストに苛まれ、社会的な余裕もない中で育たざるを得なかった近年の職人。ベテランが引退期を迎えているいま、技術・技能の伝承に焦りが募っている▲時代の壁は、高度成長期にはなかったIT技術で乗り越えればいい。経験や勘といった暗黙知のかたまりであるベテラン職人の「技能」を、デジタル技術を駆使して形式知に変え、動画で配信する。手元にスマホがあれば「いつでも、どこでも」そこが学習の場になり、「時間や距離を越えてベテランのDNAを移入することができる」▲人材育成で斬新な手法を次々と打ち出している大阪市の塗装会社・KMユナイテッド(竹延幸雄社長)がモバイルによる職人育成システムを始めた。技能を学べるインフラの構築は職人志望者にとっても大きな魅力。「質」の伝承が「数」の解消にもつながる(K)