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インタビュー

2007年07月25日

REACH規制施行、その対応は?

テュフズードジャパン
プラントエンジニアリング部REACHプロジェクト 林宏 氏

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EU(欧州連合)は化学物質管理の一本化を目指すREACH規制を6月1日付で施行した。包括的なリスク管理を進めるのが目的で、新規化学物質だけでなく既存化学物質(約10万)にも登録を義務付けたことに加え、安全性評価をする主体を規制当局から産業界に移行し、化学物質の製造・輸入業者の他、化学物質を含む成型品(アーティクル)の製造・輸入業者に対しても含有化学物質についての登録・届出などを義務付けている。塗料の場合は成型品に含まれる調剤として複数の化学物質の登録・届出が必要になるが、どの程度の影響がもたらされるのか不明で、業界では戸惑いを隠せない。EUの化学規制の実態に詳しいテュフズード(TU¨V)ジャパンの林氏に聞いた。
まず御社の紹介をお願いします。

"Technischer U¨berwachungs-Verein"の頭文字をとってTU¨V(テュフ)と称し、日本語的には技術検査協会を意味します。ドイツで生まれた行政から独立した第三者認証機関で、ドイツでは第三者認証機関が製品の安全性を認証することへの信頼性が高く、消費者の34%が認証マークのついた製品を選択すると回答し、そのうち24%が"テュフマーク"を購買基準にするとしています。テュフズードグループは世界的なネットワークを形成しており、日本法人は1993年に設立されています

今回のREACH規制に対する欧州の化学メーカーの受け止め方は。

これまでの化学物質規制は法律としてだけでも40以上あり、複雑な上に手続きなどもバラバラで、一元化してほしいとの要望が根強くありましたので好意的に受け止め、来るべきものが来た、というところが大勢です。実際のアクションは、REACHが施行された今、予備登録の推進が中心でしょう。予備登録はREACHに設けられている既存化学物質の登録に対する緩和措置です。予備登録をしておけば、化学物質を年間500トン製造している場合、登録終了までは6年の猶予が与えられます。これが1,000トン以上では猶予期間は3年半となります。 REACHの特徴のひとつはリスク管理という考え方です。日本の化審法は、ハザード管理です。この根本的な差に留意する必要がありますが、ここにもリスク管理中心の考え方が見てとれます

塗料のように成型品(アーティクル)として含有する化学物質は複雑になりますね。

新制度では輸入される成型品の含有する化学物質情報の取得が必要になります。塗料のような川中企業は川上の化学企業にデータ提供を求めることになり、成分開示から暴露データなど詳細なシナリオを作成しなくてはなりません。化学物質情報はサプライチェーンの川上から川下まで流れ、用途情報は逆に流れることになり、いち事業者での登録に収まりきらない複雑な作業となります

発がん性など高懸念物質(SVHC)など、リスク管理の面の影響も大きいですね。

リスク管理という考え方は、SVHCの厳しい取り扱いにも現れています。SVHCの現時点では候補リスト自体明示されていません。SVHCに指定されたら、代替品を開発する必要があると考えて間違いありません

塗料メーカーの立場として、まずどこから対応すべきでしょうか。

塗料業界は、VOC規制対応など、かねてから継続的に環境対策に努力されてきています。REACH規則施行を機会として、一元的なシステムを構築して、予想される世界的な環境政策の変化に戦略的に対応されることが重要です。REACHに関して言えば、自社の製造する塗料に含まれる化学品のリストを作成しそのデータを確保することです。塗装された製品として欧州に輸出しているか否かに関わらず、化学物質のリスク管理の立場を強化していくのが基本となると思います。いわゆる2002年のソニーショックを背景にソニーがグリーンパートナー制を構築したように、間接的な影響が更に広がると予想されますから

御社の役割については。

当社は本拠を欧州に置き、世界各国にネットワーク(拠点)を有しているので、顧客に対する包括的な情報提供からREACH対策の進め方までのノウハウを供与していくことができます。REACHには"唯一代理人"という考え方があり、REACHの法的責任を当社が肩代わりすることで対応を一元化し、顧客への負担を軽減することができます

ありがとうございました。

テュフズードジャパンホームページはhttp://www.tuv-sud.jp

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