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インタビュー

2007年09月25日

オールトヨタで水性純正塗料の推進

トヨタ自動車カスタマーサービス本部
サービス技術部BPサービス室長 久保武弘 氏

トヨタ自動車は水性補修システム(製造元・日本ペイント、関西ペイント)の純正品としての展開を7月よりスタート。9月からは水性導入教育を実施する。VOC規制に対し明確な削減目標を定め、2010年までにオールトヨタで30%のVOC排出削減を達成したい意向。水性に及び腰の市場マインドに対し、トヨタグループとして水性シフトを推進し、環境優位のポジションを確立していく。
モニタリングとチューニングを経て、7月より水性システムの展開が始まりました。

ディーラー14BP工場でモニタリングを行い、塗料システムのチューニングを終えました。チューニングによってレベルアップが図れたものと考えています。しかし当初予定していたオール水性システムではなく、ベースコートの水性化からのスタートになります。水性クリヤーに関しては作業性、乾燥性など改善の余地があります。また水性プラサフについても更に検討を進め、改善していきたいと思います。

モニタリングでの評価は。

塗装作業については溶剤系システムと同等との認識です。5月から7月にかけてディーラー説明会を開催しましたが、塗りやすさやボカシやすさなど、プラス評価でした。水性の特性の理解が進めば、とりたてて水性化を阻害する要因はないと思います。

調色に関してはいかがですか。

立ち上がり仕様として原色を約100色揃え、カラーカードを整備し、体制を整えました。調色精度については3コートパールのような水性の方が良いものもあり、精度全般について大きな問題はないと認識しています。フォーミュラ充実についても整備を進めています。

水性のメリットについては。

特に現場サイドからは、健康・安全面で改善されるとの声があります。また臭気についてとりわけ安心の声が強く、近隣への配慮からも臭気問題が解決されることを期待したいです。

設備・機器のセットアップは完了しましたか。

水性スプレーガン、アクアドライガン(エアブロー)など推奨品は揃えました。温風乾燥機についてはコストと性能の面でつめて、今年末までに推奨品としたいです。これがセットされれば水性システムの設備・機器がほぼ完成することになります。

教育・研修のスケジュールは決まっていますか。

9月10日に第1回目をスタートさせます。月1回のペースで毎月開催します。今年度の教育スケジュールは締め切りました。45社から86名が参加する予定です。

参加希望に応えられますか。

可能な限り希望に応えていきたいと思います。ディーラートップの判断にもよりますが、教育を受けた人が現場に落とし込む方法など、スムーズな浸透を図っていきたいです。

水性に習熟していく段取りが重要ですね。

現状の生産性を阻害しない範囲で1日何台と決めたり、シルバーなど色を限定して使い慣れていくなど、ステップを踏んで習熟してもらいたいと思います。最終目標である水性への転換を念頭に置いたスケジュール化が必要になります。

マインドとしてはハイソリッドなどの低溶剤から水性へといった2段構えが強いですが、現場的には一気に水性へいくことへの抵抗はありませんか。

低VOC化は低溶剤システムにしても洗浄溶剤を使っていてはトータルなVOC削減にはなりません。今回トヨタ自動車として水性塗料を純正品とした意味合いは、オールトヨタとして(水性化で)同じ路線を歩み、そのための教育をトヨタが担っていく、ディーラーと一体となった事業であるということです。

インセンティブはお考えですか。

先行的に水性を導入したディーラーに対し不公平にならないような支援策を具体化したい。どのような形になるのかは未定です。

水性転換はいつまでに完了する予定ですか。

まず水性ベースコートの導入によってVOCを47%削減。2010年までにオールトヨタで30%削減を実現するのが目標です。これは達成可能な水準だと思います。

ディーラーの協力(BP)工場に対しても水性誘導はしていくのですか。

ディーラーが主体となり、ゆくゆくは水性への切り替えを進める段階になると思います。VOC対策としては水性化が間接的に促進されることになるでしょう。

水性の純正品化は海外にも拡大していくのでしょうか。

既にEUではデュポン製品での水性の純正品化を始めています。今後アジアや北米などでも水性シフトに伴って純正品ないしは推奨品にする方向で検討に入っています。

ありがとうございました。

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