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インタビュー

2008年10月06日

技術力で他社を引き離す 新規配合検索端末・クリヤーを投入(自動車補修用塗料特集2008から)

関西ペイント販売
取締役自動車補修塗料本部長 平田 信人 氏

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技術出身としてばかりでなく、BPの現場を知悉する強みがある。自動車補修技術は下地技術がスタート、BPの現場に1カ月以上詰めた経験など、実践的な感覚で市場に鋭く切り込む。「日本の車体補修技術は世界トップだと思う。新車用とともに補修分野でも当社はトップ技術で差別化していく」と基本は技術力であると強調する。
市場の現状をどう見ていますか。

社会的配慮という壁をクリアしていかなければ、次の経営の基盤がないとの認識が強まっています。環境配慮型システムへの関心が高い一方でコンパクトパフォーマンスの問題が先鋭化してきています。

どう対応していくのですか。

新商品として『レタンPGエコ ダブルアールクリヤー』を上市しました。そのコンセプトは"高仕上がり"と"速乾"の追求です。仕上がり・作業性を向上(Raise)させ、エネルギーの削減(Reduce)を可能にしたクリヤーです。クリヤーコートのポリッシング可能時間を短縮することでトータルコストは必ずマイナスになります。つまり作業時間、塗料の使用量の削減を実現しつつ、仕上がり感が向上する2つのメリットがあります。

他に新製品投入はありますか。

『レタンPGハイブリッドエコ フィラーシリーズ』を併せて上市します。3タイプの明度を設定し、上塗りの明度に合わせたフィーラーの選択ができ、カラーベースの塗装回数を減らすことができるのが特徴。更に用途に合わせてプラサフ標準仕様、スプレーパテ仕様、カラープラサフ仕様、ウェット・オン・ウェット仕様への使い分けが可能です。環境配慮としてトルエン、キシレンを含んでいません。研磨作業性は更に向上させています。

調色情報検索端末機が好評ですね。

このBig Vanターミナルは初のブロードバンドインターネットを使用するシステムです。ペーパー配合やCD―ROMを顧客へ年数回配布する色彩検索システムでは市場から求められているスピードに追いつけなくなっています。インターネットを介することで、地域や国に関係なく普及できるという汎用性もあり、当社としてはこれをグローバルスタンダードとしても展開していきたい。当然、利便性と操作性が良くなければ普及しません。表示部は12.1インチのカラーTFT液晶パネルを採用し、タッチパネル方式でトップ画面より車種別検索、企業色検索などができ、補修実績配合の登録、近似色配合の利用幅の拡大、高利用頻度の配合マーク表示など、使いやすさは格段に進化しました。

開発できる技能背景は。

原点には、補修塗装の工程全体を通してトータルに省工程化を実現し、顧客の視点から最小の労力で最大の効果を生むことを目標とした技術開発の継続です。技術開発の担当者だった20年くらい前、上塗り塗料システムごとに原色が増加することがユーザーの役に立っているのか、疑問を抱きました。そこでPG80を出発点に以降、PG2K、PGハイブリッドエコへと、原色の統合を継続してきています。現在、原色統合ができている国内メーカーは当社のみです。原色統合を進める中で原色のクセを覚えることができ、原色の共通項が明確になり、その結果、原色の設定もシンプルになりました。統合までのプロセスは大変手間がかかりましたが、フォーマットが決まれば配合データづくりの精度とスピード向上が得られます。Big Vanターミナルにはこのノウハウがベースに生かされています。他社と比較して原色数は約30%の設定で初期の導入コスト並びにランニングコストが軽減されます。

新規ユーザーの開発の状況は。

PGハイブリッドの約40%は新規ユーザーで、新規獲得率は非常に高いと思います。その理由は将来性のあるシステムとの評価があり、現場で要求される性能に十分応えたシステムとなっているためです。

ライバルメーカーの新システムに対抗していけますか。

今回の新規クリヤーやフィラーシリーズの投入をあわせ、トータルシステム力として当社の方が上回っていると認識しています。あらゆる市場競合他社品に競合可能な品目充実をPGハイブリッドエコには込められております。省エネ化、塗回数低減、VOC対策、PRTR対応などのニーズに応えることが可能な品目構成です。総合的に考えて当社の優位性は揺るがないものと思っています。

インストラクター養成が注目されていますが、対応していきますか。

当社のスタンスはディーラーの機能はまず商品知識にあり、その上に立ってユーザーと同じ視点をもち、共通認識を共有化することで、トータルサービスをしていくべきだと考えています。BPなどのプロに向かって技能アドバイスを営業側面と考えているならナンセンスであり、むしろ反発を買いかねない。足元をすくわれかねないことです。ですから商品知識を高めるために当社が支援する形は今後も積極的にやっていきますが、技能インストラクターの養成については必要性が低いと思います。商品知識とスキルを混同させないことです。

ディーラーの支援は。

自動車補修塗料は建築用に比べボリュームを追求するよりも、付加価値の高い分野として位置付ける必要があります。更に建築塗料と比較して華々しい営業展開ではなく地味で地道な営業活動の側面があるがゆえ、ディーラーにとって収益性を高めるには、自補分野に対し企業ポリシーをもって経営資源を投入することが重要です。当社としてはディーラーの皆様との情報共有化がポイントになると考えています。現場情報、正しい情報のフィードバックによる連携に力を入れたい。

水性展開については。

環境配慮は既に経営的テーマとなっており、EUでは水性しか使えない状況、アジアでも韓国、北米ではカリフォルニア州で水性転換が加速しています。特に一部の外資系塗料メーカーさんは積極的に活動されており、長い目で見てBPユーザーも水性を無視した将来はないとの認識は強まっています。幸い当社の水性ベースはT社の純正部品と評価付けされており、塗装・塗膜品質の両面で数十の顧客から高い信頼性を頂いておりますが、日本全国のBP顧客まで俯瞰するとトータルパフォーマンスの面で一気呵成に水性シフトへの流れではなく、現在はその前段階にあり、既存溶剤系システムのバージョンアップを挟んで低VOCを実現してからのテーマとの認識です。当社としては、水性になじむためのプロセスに対し地道にサポートを行って、転換がスムーズにいくような対応を塗料ディーラーと一体となって実施していきたいと考えています。

ありがとうございました。

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