インタビュー
2009年07月01日
環境技術、工場診断本格展開へ(自動車アフターマーケット特集2009)
関西ペイント販売
自動車補修塗料本部長 本田大作
氏
総需要は年々数%ずつ縮小している傾向にあります。その理由として新車販売の不振や事故車の減少が指摘されており、(需要)シュリンクは続くものと思われますが、見方を変えると大きな変革のチャンスではないかと考えています。
最大の変革は環境問題への対応。VOC削減と同時にCO2抑制にも対応していかなくてはなりません。BP工場にとっては大きな曲がり角に来ていると思います。社会的にも法規制上も環境負荷を低減することが求められているのですから、対応のできないBPは(市場から)撤退せざるを得なくなる危険をはらんでいます。
全般的には必ずしも環境問題に対して積極的な行動を起こしているとは言えないですが、関心は着実に高まっており、いずれ対応しなければならないとの感覚は定着しています。それと消費者もさることながら周辺住民の方がBP工場に向ける目は厳しいものがあります。BP工場から発生するVOCによる臭気問題はますますシビアになっていますから、周辺への環境配慮のないBPは少なくとも都市周辺部では存続できなくなる可能性があります。
レタンPGハイブリッド・エコ、これにHSシステムを柱として展開していきます。また水性システムレタンWBエコベースについても環境対応の決定版として営業活動を強化します。ハイブリッド・エコは上市して5年が経過し、今では当社の主力システムとなり、売上の過半を占めるようになっています。ハイブリッド・エコの定着はスピーディであり、それだけお客様から評価をいただいていることの証左であると考えています。またHSシステムは昨年より展開し、十分な手応えがあることから今年度は商品力を補強していきます。具体的に言うと原色とクリヤーの追加を予定。HSシステムの現状は首都圏エリア中心に浸透しつつあるところですが、全国主要都市部への拡大を図りたい。
水性転換はメーカーとしての使命であると認識しています。メーカーとしては導入しやすい環境を整備していきます。まず3コートパール用の高隠ぺい性ホワイトなど追加設定しました。更に水性に対応する工具や乾燥設備などと組み合わせたトータル的なシステムの提案を行い、展開を強化していきます。
BP工場の現実からはその通りだと思います。水性導入にはステップが重要になります。まず水性を扱うことに慣れてもらい、そして徐々に転換率を上げていく。これまでの溶剤システムとは全く違うシステムであるとの前提に立つ必要があります。それでも乾燥時間は湿度管理が不可欠など、水性特有のクセがありますから、扱いやすさを向上させるといったメーカーの努力が必要だと思います。
最大のテコとなるのは、カーオーナーである消費者の環境意識ではないでしょうか。今はどんな産業でも環境負荷を低減する努力を表現することが必要とされており、BP工場にとって環境にやさしい事業所のアピール材料として水性転換が進捗することに期待します。当社では、環境にやさしいBPであることを示すステッカーの配布、東西にあるARCでの水性研修コースの常設などサポートします。
昨年末からトライアルしてきたカスタムコースを今年度から本格的に運用していきます。カスタムコースは販売店さんが顧客であるBPをテーマ設定して集め、そのテーマに合った研修を実施するためのカリキュラムで、販売店と顧客との関係強化にも大いに役立つものと期待しています。カスタムコースは1泊2日のスケジュールでご希望のテーマを設定し、ニーズに合った研修を実施していきます。更に従来からの当社の技術サービススタッフによる顧客の現場で行う出張研修についても強化していきたいと考えています。
新たに工場診断サービスを本格展開しました。販売店の方に工場診断のノウハウをマスターしてもらい、当社が工場診断資格を認定します。狙いはBPの作業・環境改善は勿論のこと、販売店さんの機能強化によってBPとの関係を一層強めてもらうところにあります。多忙な販売店さんの社員の方にとっても負担にならないよう、当社としてもパソコンを利用した診断システムを開発し、Q&A方式で診断レスポンスができるなど、導入しやすいサービスとしての定着を目指したい。販売店さんへの説明会を随時開催しており、診断士も着実に増えてきています。
若者のクルマ離れなど、アフターマーケットの状況は厳しいものがありますが、クルマ社会を支える重要な分野であり、この分野のトップメーカーとしての自覚の下に為すべきことを着実に実行していきたいと思います。BPビジネスの現場では世代交代も進み、新しいビジネスの形態も模索される状況ですので、メーカーとしても既存の枠組みだけで事業を考えるのではなく、消費者視点に立った技術とサービスの開発が求められており、当社としては環境を核としたBP支援を強化しつつ、関ペファンを増やしたい。
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