インタビュー
2010年06月09日
全員の熱い思いを結晶させて(自動車アフターマーケット特集2010から)
シューリーズ(清田自動車)
代表 清田兼示
氏
当社の場合、カーディーラーの下請100%で、安定した入庫があったのですが、昭和60年から内製化が始まり、63年末には年間2,000台の入庫が半減するまでになったのです。20名いた従業員のリストラと同時に、残った社員で対策を練り、車検認証などで踏ん張っていこうということで全員一致しました。またカーコンビニクラブに参加。熊本カーコンビニクラブ15社のメンバーとなりました。カーコンビニの入庫効果は素晴らしかったのですが、4年前のリース料アップを受け入れるか否かで迷い、脱会することになりました。
熊本カーコンビニクラブで親しくなったメンバーで平成18年10月に10社で設立しました。カーコンビニも当初は月間100人もの来客があり、そのほぼ50%を成約にまで持ち込み、現金収入のメリットを享受することができたのですが、ロイヤリティーの縛りなどのコスト負担を考えると、加盟を中止した方が将来性があると判断したわけです。それにカーコンビニの体験を通じて得た集客やフロント対応などのノウハウを独自に生かしたいとの思いもありました。
我々専業者は協業化していかないと生き残れないとの危機感を共有していました。しかしそれぞれ業態も違うわけですから、安易な協業化は共倒れになる。事実、同業者のそういったケースもありました。そこでまずとことん話し合いました。気心が知れた仲間でしたが、シューリーズ立ち上げまでには毎週のように会合を重ねました。朝10時から夕方まで、本当に熱く語り合いました。ここでの妥協のない話し込みが今でもパワーになっています。
まず鈑金塗装専業者のプロショップとしての認知をどう推進するのかです。そこで広告代理店など専門家の意見も聞き、販促媒体のアイデアを出し合いました。ターゲットに定めたのは女性と子供。軽鈑金での女性の集客という経験からというより、これからのサービスの在り方を考えると女性と子供から認知される効果は絶大ですからね。クルマのメカに弱い女性にアピールできれば、男性客の吸引にもつながると考えました。
鈑金塗装といっても認知度はゼロ。ゼロベースを基点として女性や子供から見て親しみやすさとともに、鈑金塗装の専門技術の集団というイメージを訴えたい狙いがありました。そこでCMソングを考え、耳に入りやすいシンプルな音楽を流すことで自然となじみやすくなる雰囲気が大事だと考えました。
確かに。でも男性顧客を想定した場合、メカニカル面の手抜きはできませんが、特に女性に対しては技術を技術として分かってもらうよりも、プロ技術で〈早く〉〈安く〉〈きれい〉に仕上がることをストレートに訴える方が効果的。技術レベルがあるからこそ実現できるのだという内容に絞り込みました。その一環としてキャラクター作りでも熱心に意見交換ができたと思います。
設立に向けた会議は近所の喫茶店でやったのですが、すべてワリカン。この精神が貫かれています。月会費9万円のうち7万円をテレビ宣伝に当てることで、コンセンサスはできました。しかしテレビ宣伝を流して分かったことですが、当初の反応はイマイチ。そこで毎月の放映から集中放映に切り替えたことで効果が一気に向上し、10社で月間500件以上の集客につながりました。
プロ集団・シューリーズが最大のウリ。早く・安く・きれいを実現できる点をアピールするには価格もこれまでのような加算方式から改める必要がありました。専門技術を持つのだから価格は安くなるという面を前面に出す必要がありました。修理保証書にしても免責事項がどうのとなるとややこしくなります。話し合いで信頼・安心のツールとして永久保証というコンセプトにしました。クルマのライフスタイルを支える、いわば駆け込み寺になれたらいいということです。どんなささいなことでも相談できるシューリーズでありたいということを体現するのが保証書。10社に聞き取りしたところ実際には保証に関わるクレームはほとんどないことが判明しました。
鈑金塗装のイメージを変えることができたのではと思います。気軽に女性がBP工場に入ってこられるようになっています。サービス内容はこれからも高めていき、一般顧客の集客に加え、今後は法人顧客の集客に注力したい。ネットワークの力を合わせることで法人に対するメリットを引き出していきたいですね。また最近、携帯電話による簡易見積もりサービスを始めたところです。また熊本だけでなく、全国の鈑金塗装専業者とも連携するためのネットワーク作りに入りました。
プロフィール
シューリーズの成功は全員力にある。1社それぞれの利害を超えた団結力は清田氏の人柄にあることは衆目の一致するところ。いろいろな意見をぶつけ合いながらも自然とまとまっていく不思議さは、どの意見も尊重するという清田氏のスタンスが全員に理解されているからだ。
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