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インタビュー

2010年07月16日

市場創出に向けた組合運営に着手

日本塗料商業組合
理事長 小寺宏 氏

5月19日に開催した第42回通常総会で第22代理事長に就任した小寺宏理事長(大阪・浪速塗料社長)。尊父の小寺房雄氏(第7代理事長)に続く、初の親子2代の理事長就任。就任時のあいさつでは「塗料の販売は我々日塗商に任せなさいと胸を張って言えるように行動していかなければならない」と強調。需要の縮小、流通機能の集約化が進む中で、「塗料販売業の役割は市場創出させること」と実利的な組合運営を前面に打ち出している。
塗料販売店の経営悪化が続いています。販売店が抱える共通の課題とは。

昔から根本的には何も変わっていない。その最たるものは過当競争。あとは回収の問題、少量多頻度、社員教育。これらはずっと言われていることであり、メーカーにおいても物流コストを下げようと、拠点の集約を図っているが本質的には大きく変わってはいない。他業界がドラスティックに変化していることと比べると、それだけ甘い業界だとも言える。

メーカーと販売店との関係に変化はありますか。

私がこの業界に入った30年程前は、販売店はメーカーに対して力を持っていた。"メーカー笛吹けど、販売店踊らず"と言われていたほど。しかしその辺からあらゆることがメーカー主導になってきた。例えば、汎用ひとつ捉えても、ちょっとしたクレームがあっても販売店はメーカーを呼び寄せ、新築物件においてもメーカーに打ち合わせに行かせ、塗り板を作らせ、注文を聞いたら配達させてと、どこにも販売店の姿が見当たらない。その状況がずっと続き、今に至っている。工業用でも体質は変わっていないように思う。自動車など高いレベルが要求される一部の需要分野を除いては、一般工業用においてもメーカーへの依存が続いている。

しかし、リーマンショック以降、市場は完全に変わってしまった。塗料メーカーは海外で利益を出し、投資も海外にシフトしている。一方、国内に対する成長施策は不在。儲からないところに投資しないのは、当たり前のこと。ただ我々販売店は、国内で飯を食べていかないといけない。これまでのようにメーカーに頼っていては、座して死を待つだけ。打開するためには市場を創るしかない。もはや掛け声だけでなく、地道でも行動に移す段階に来ている。その中で、約1,600社が集まる日塗商という組織を活用することによる効果は小さくないと考えている。今こそ我々が市場を作る動きをしていかなければならない。

需要領域として見据える需要分野はありますか。

創出すべきは内装分野。"内装復権"と言われて久しいが、未だ何も変わっていない。かねてからクロスの上に塗れる内装塗料が開発されているものの、売れていないし、売っていない。我々にも大きな責任がある。ぜひとも任期の2年で需要開発への取り組みに着手したいと考えている。

ひとつは販売店に対する啓蒙も含めて、クロスに塗れるということを積極的にPRするために大きなポスターを作りたい。ポスターを作り店頭に掲示することで、販売店の意識も変化するのではと期待している。これまで塗り替え物件があっても外装のみの提案で終わっているケースは多いはず。しかし見方を変えれば、内装の方が圧倒的に面積は多く、市場的にも外装以上の魅力がある。壁紙に席巻されている中にあって、既に壁装材メーカーはクロスにペイントができるという訴求を始めている。このまま放っておいたら、完全に彼らに市場を取られてしまう。

組合として何ができますか。

攻めに転じるためには、まず武器が必要。カタログ写真だけではお客さんに対して説得力がない。各社の内装塗料をまとめた小冊子や塗り板、販売ツールなども必要になってくる。しかし、これらは日塗商だけで作れるものではない。メーカーとユーザーの協力も不可欠であり、製販装の仕組みの中で進めていきたいと考えている。

会員の減少が続いていますが、組合の活性化についての構想は。

副理事長を4年務めた中で、全国の優秀な経営者に出会うことができた。組合運営においても、できるだけ全国の優秀な人材に参加して頂きたいと思っている。そのためには、現状の理事枠について再考する必要がある。今は各都道府県の支部長がそのまま理事になっているケースが多く、理事枠1人という地方も多い。しかし、これでは支部長が変われば自動的に理事の退任となるため、熱心で優秀な人材がいても流出してしまう。そこで、できれば都道府県単位で理事を決めるのではなく、ブロック単位で理事を選出できる仕組みに移行したいと考えている。ブロック単位で理事を決め、積極的に参加してもらうことで、ブロックの中から執行部が選出される可能性も出てくる。組織のシステムが変わることで、各委員会などの組合活動の中身も変化することが期待できる。今すぐに導入することは難しいが、実利的な組織にしていきたい。また過去の理事長の姿を見ながら、立派な組織があるものの、組織として機能していない現状を知った。例えば、関係団体の賀詞交歓会や研修会は理事長の出席が当たり前となっている。しかし、これでは組織としての対応とは言えない。適時に応じてブロック長や支部長が代表で出るなど、組織として対応していく形を構築することも活性化のひとつと考えている。

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