2017/03/03 14:37

若手の育成、特別教育に注力(塗り床木床特集2017より)

日本塗り床工業会 会長 立花哲弥

塗り床の普及及び技術向上を目的に設立した日本塗り床工業会は来年で設立30年を迎える。材料と施工の連携が不可欠として、技術ハンドブックや不具合対策集を発刊してきた中で、現在注力するのは、若手人材の育成と作業者の安全向上への取り組み。立花会長(日本特殊塗料)に話を聞いた。



工業会の主な活動内容についてお聞かせください。


「現在、会員企業は34社に及びますが、若手の人材育成、特別教育の開催、出荷実績統計を主な活動とし、その他、広告宣伝活動や対外活動、会員相互の情報交換及び親睦を深めています。会員には塗料メーカーの他、機器メーカー、原材料メーカー、商社も連ねています」

若手の人材育成とはどのようなものですか。


「技術委員会を通じて、今期から取り組んでいることですが、当会が発刊した『塗り床ハンドブック』と『不具合抑止対策集』をテキストに若手人材育成講習会を開催しました。昨年11月9日に東京で行い、この2月15日には大阪でも開催します。これまでもハンドブックや不具合抑止対策集の説明会を行ってきましたが、専門的で技術的な部分が多く、若い人材には分かりにくいのではないかとの反省がありました。そこで講習会では、写真やイラストを多く活用し、できるだけ分かりやすい説明を心がけています。現場知識を要する塗り床の技術継承としても大きな役割を担っていると考えています」

施工環境の安全性、健康配慮を求める法規制も厳しさを増しています。


「対応の重要性を痛感しています。安全性向上に取り組むべく、前期から『自由研削砥石取替試運転作業者特別教育』と『低圧電気取扱業務特別教育』の特別教育を開催しています。グラインダーの歯の交換や電源接続に関する知識など、いずれも塗り床の施工で要するもので、厚生労働省は作業者に対して特別教育の受講を求めています。特別教育は、会員内に特別教育の講師養成講座を受講した人材がいたことでスタートしたものですが、塗り床の社会的信頼性の向上、作業者の安全性向上のためにも重要なことと位置づけています」

毎年発表される出荷統計は業界内外の関心を集めています。


「マーケットの全体像をつかむ上で重要な統計となっていますが、会員企業の協力があってできることです。そのため調査には会社を特定できないように細心の注意を払っています。市況トレンドについては、個別企業に関することもあり詳細なことは言えませんが、近年の品目別推移を見ると水性硬質ウレタンの伸びが著しく、環境シフトが顕著であることが分かります」

改めて塗り床の魅力とは何ですか。


「シームレスでさまざまな機能を付与できる点が最大のメリットです。柔らかさ、硬さにとどまらず、導電性、耐熱性、耐薬品性、耐熱水性など、機能面だけでも数え切れないほどあります。これは人の歩行やフォークリフト、重機、車が走行するなど、絶えず何かが接触する場所であることが多機能化を余儀なくしてきました。しかしながら、まだまだ塗り床の社会認知度が低いという課題があるのも事実です。当会としても塗り床の多様性や多彩さを訴求していきたいと考えています」

ありがとうございます。