Last Updated: 2010年2月 9日 02:17  RSS 2.0
キーワードを入力してサイト内のニュースを検索できます。

ニュース

2005年07月12日

行政・団体

VOC規制に対するアンケート調査 東京工業塗装協同組合

昨年5月に改正大気汚染防止法(VOC規制)が公布され、VOC排出規制制度の内容が決まり来年4月1日の施行に向けた動きが活発化している。VOC規制は、2010年までにVOC排出量3割削減を目標に掲げ、法による規制と規制対象外の事業所の自主的取り組みを組み合わせたベストミックスが大きな特徴となっている。これらの動きを受けて、このほど東京工業塗装協同組合は組合員企業のVOC規制の実態を把握するためアンケート調査を実施した。
アンケートは組合加入企業72社を対象に質問票を送付し、53社の回答を得た(回答率74%)。所在地の都道府県は東京都が37社(69%)、埼玉県9社(17%)、千葉県2社(4%)、神奈川県1社(2%)の順。従業員数は1~5名が22社(41%)と最も多く、次いで6~10名が15社(28%)と10名以下の事業所で約7割となった.

1 企業の塗料と溶剤の使用量、種類の実態

1-1 年間の溶剤使用量(希釈用溶剤と洗浄用溶剤を合計した量)


アンケートによると、年間の溶剤使用量は1,000~4,999kgが23社(44%)と最も多く、次いで5,000~9,999kgが8社(15%)、500~999kgが7社(13%)の順で、平均は4,488kg。合計は約238トンであった。(図1)

1-2 年間の塗料使用量(希釈溶剤量は除く)


年間の塗料使用量は1,000~4,999kgが21社(39%)と最も多く、次いで5,000~9,999kgが13社(25%)、500~999kgが6社(11%)とほぼ溶剤使用量と同じ順位であった。平均使用量は6,098kg、合計は約323トンであった。また、1社当たりの1日平均塗料使用量は約30kg(稼働日数を200日とした場合)であり比較的少量の塗料により塗装業者が稼働していることが推測出来る。


1-3 年間使用する塗料数


年間使用する塗料のうち塗料商品名の異なる銘柄は、10~49銘柄が21社(39%)で10銘柄未満が20社(38%)であった。50銘柄以上使用する事業所も10社(18%)あり、平均すると46銘柄となる。また、色が異なる場合でも違う種類とした場合の使用数は、10~49種類が21社(40%)と最も多く、次いで100種類以上が18社(34%)、50~99種類が9社(17%)という順になる。平均は153種類となり、少量多品種の塗装品を扱っていることが分かる。

2 VOC排出に対する取り組み状況と考え方

2-1 VOC排出を削減する具体的な取り組み


VOC排出に対する取り組み状況についてのアンケートでは、何らかのVOC排出削減の具体的な取り組みを行っている事業所は26社(49%)となり、半数の事業所が取り組んでいる。(図2)

2-2 VOC排出を削減する取り組みをしている企業の具体的な内容(複数回答可)


具体的な取り組み内容は「塗料における対策」が19社(32%)と最も多く、次いで「塗装装置における対策」が18社(31%)とほぼ同じ割合で、次に「脱脂等前処理工程の有機溶剤量の削減」12社(21%)、「塗装作業における対策」5社(9%)、「VOC処理装置による対策」は4社(7%)と最も少なかった。塗装工場において、コスト面などで最も対策しやすいと考えられる「塗装作業による対策」が10%を切っており、事業所の現場の対応が遅れている。(図3)


(1)「塗料における対策」(複数回答可)の内容は約半数の12社(45%)がハイソリッド塗料の採用と答えている。粉体塗料の採用も11社(42%)と多く、水性塗料の採用は3社(12%)にとどまった。小規模塗装専業者にとって、水性塗料への転換がハイソリッド塗料、粉体塗料への転換より現時点では難しいことがうかがえる。(図4)


(2)「塗装装置における対策」(複数回答可)の内容は、静電塗装によるものが13社(54%)と半数以上を占め、他にはHVLPガン3社(13%)、ロボット3社(13%)、ホットスプレー2社(8%)、電着塗装1社(4%)などがあった。回答した上位の対策が塗着効率の向上による削減方法であり、更なる少量多品種向けの塗装機器の開発が望まれる。(図5)


(3)「塗装作業における対策」は低圧ガンの使用、洗浄シンナーの削減(3社)、ロボットによる吐出量の制御、スプレー時のエア量・エア圧低減などの回答があった。


(4)「VOC処理装置による対策」(複数回答可)は最も少なく回答は5社にすぎなかった。内容は吸着法2社(40%)、薬液法2社(40%)、燃焼法1社(20%)であった。(図6)

2-3 VOC排出に対する考え方


VOC排出に対する各事業所の考え方は、半数以上の事業所が「社内で可能な範囲で削減したい」32社(60%)と考えており、次いで「規制数値内で削減したい」が10社(19%)、「現状のままで続けていきたい」が7社(13%)、「VOC排出を限りなくゼロに削減したい」は3社(6%)となった。この回答からみてみると、全体の85%の事業所が削減方向への意識を持っている。

2-4 VOC環境対策の推進が会社の営業・利益の向上に役立つか


環境対策を進めることが会社の営業・利益の向上に役立っているかについては、「どちらともいえない」と答えた事業所が27社(51%)と最も多かった。「役立つ」は15社(28%)で、「役立たない」と答えた事業所は11社(21%)あった。現状では、環境対策と会社の利益が結びついている事業所は28%にとどまっており、対策の推進を遅らせる原因ともなっていることが分かる。


★★★★★ニュースランキング

※1日一回データルームページで集計結果が更新されます。

平均スコア:0|最高スコア:0

« 前のニュースニュース一覧次のニュース »

Web特集|ニュース|コラム|インタビュー|データルーム|イベント情報|セミナー情報|リンクネットワーク