ニュース
2006年08月31日
粉体塗料、250gロットから製造 ミツワテック 1坪にアセンブリー可能
改正大気汚染防止法の施行を背景に低VOC化のメーンストリームが形成されつつある。そのひとつの柱となる粉体塗料シフトが、実態以上に水面下で進みつつある。3万7,000トン、240億円(平成17年度)の市場規模と欧米に比べ粉体塗料比率は決して高くはないが、工業分野の底辺を形成する焼付塗装工場(コーター)での粉体導入意欲が強まってきた。しかし相変わらずネックなのは少量かつ変量多品種の被塗物への対応力。そこで注目されているのが色替えや小ロットに対応できるラボレベルの粉体塗料製造機。ワンロットが時間当たり250gから製造でき、最大10kgまで製造可能で、粉砕機はトウモロコシで洗浄するため環境適合性もある。低VOCの方向として水性しかオプション(選択肢)のなかった塗料メーカー、工業用ディーラーばかりでなく、粉体塗装のカスタマイズを狙うユーザーからも注目を集めている。
粉体塗料の製造プロセスは専用プラントを設けるのが一般的で、巨額な設備投資を伴う。しかもワンロットごとのバッチ生産で、多品種・多色化に対応するには在庫を抱えながら少量供給をしているのが一般的。加えて定温保管が条件となるため、コストも馬鹿にならない。
これに対し市場からは焼付塗料並みのパフォーマンス(品質・性能)とフレキシブルな供給を望む声が一層強まっている。特にカラーバリエーションと小ロット化ニーズは強まる一方で、市場のスピード要求に対応できない実態がある。
そんな中で注目されているのがラボ(実験室)レベルの粉体塗料製造装置。1坪程度の小スペースがあれば設置でき、しかもワンロット250gからの生産が可能。これまで不可能とされていた1kgオーダーの粉体塗料供給を可能にした。
粉体塗料の製造プラントはエクストルーダーと粉砕機からなる。まず粉体塗料の原料となる樹脂、硬化剤、添加剤、フィラーなどを高速ミキサーにかけ、供給用ホッパーを通して連続エクストルーダーにかける。これを冷却し次の工程に移る。
通常、冷却用コンベアで移され破砕機にかけられ、サイクロンとバックフィルターを通り分級スクリーンで粉体の粒径が整えられ製品化される。
今回紹介されているのはエクストルーダーと破砕機(グライディングミル)をセットにしたもの。エクストルーダーが高さ1m30cm・幅1m20cm・奥行50cm。破砕機は高さ1m50cm・幅1m25cm・奥行1m50cmの極小サイズ。重量もそれぞれ300kg程度で、1坪のスペースがあればアセンブリーできる。
問題は性能だが、ラボスケールの性能を出せるので、十分粉体塗料を生産できるという。事実、このミニサイズ製造装置は数十台の採用実績があり、ラボ機としてばかりでなく生産補完機としても稼働中。ユーザースペックへの対応に問題はないとしている。
最大のメリットは250gから最大10kgまでのロット対応が可能になること。サンプル板作りから商業ベースの小ロット対応まで威力を発揮する。エクストルーダーの性能を決めるスクリュースピードは0~400/PRM、パワーは3.75kw。ツインスクリューとなっており、強度の異なる金属材料を採用し、耐久性を高めている他、スクリューの交換も構造がシンプルなため簡単にでき、メンテナンスの容易さも特長となっている。
一方破砕機(グライディングミル)は15~20kgのキャパシティーがあり、サイクロン、ダストコレクター、コントロールパネルから成る。主要パーツはステンレス製。最大の特長は洗浄時間が60分程度、しかもシンナーではなくトウモロコシで行うため、コンタミの問題がほとんどない。
このミニマムサイズの粉体塗料製造装置を国内展開するミツワテック(本社・東京)は「粉体塗料への参入を投資効率などの問題からあきらめているメーカーも多い。またカスタマイズして小ロット供給を狙うディーラー、更にはユーザー自身が塗装ラインと一体化してアセンブリーする使い方など、多様なニーズに応えることができると思う」(脊戸柳社長)とコメント。
既に数件の受注を抱えており、初年度10台程度の販売に自信を見せる。製造元はインドの粉体塗料メーカーであり製造設備メーカーでもあるマイクロパウダーテック社。ミツワテックが国内総代理店となって国内導入を図る。エクストルーダーと破砕機にCCMをセットアップして供給する。セット価格は1,000万円程度で、発注から装置導入までには2カ月ほどかかる。
問い合わせはミツワテックTEL:03-5800-8262
★★★★★ニュースランキング
※1日一回データルームページで集計結果が更新されます。