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2007年03月28日

法規・法務

迫る新JISへの移行 53規格から24規格に統廃合へ

塗料の新JISマーク制度への移行で、業界が揺れている。今回の新JISは対象規格の統合整理といった表の部分とは別に「JISの権威そのものへの疑問」がクローズアップしている。官公庁関連ではJISの有無が基準になる実態があるため、大手中心に「粛々と認証を取得していく」とのスタンスがある一方、中堅メーカーの中には「一部製品以外、JIS規格は不必要」との声も出ている。
こうした違いの背景には、家庭塗料のJIS規格で現行JIS違反が出るなど、JIS規格そのものの曖昧さが指摘されている。既存のJISは工場認定のため、JIS表示工場で生産される製品はJIS表示が可能。つまり品質も保全されているとの前提にあったが、経済産業省の抜き取り検査によってJIS違反が表面化した。「原材料のチェックやロットブレ」など違反の要因はさまざま。
過去のJISの改正ではホルマリン問題により一部修正されたことがあるが、今回のような抜本的な統廃合はJISの歴史の中でも初めて。これを受けJISを管轄する経産省、標準化協会、日本塗料工業会の3者で新JISに向けた統合整理の協議が2004年より続けられてきた。
JISマークは「日本工業規格」の略で、製品の種類や寸法、品質・性能や安全性とそれらを確認するための試験方法などに要求される規格や基準を定めている。平成17年10月、工業標準化法が改正され、改正のポイントは国によって登録された民間認証機関による認証となり、工場認定から製品認定に変わった。
このため従来のJIS規格は53規格もあり、認証手続きが繁雑化するばかりでなく、1規格約50万円もかかるコスト問題が壁となるため、統合整理が協議されてきた。統廃合のコンセプトとしては需要が多く、今後増大する製品製品技術が普及し、多数のメーカーが生産している製品環境負荷の少ない製品を残す方向で進められた。
しかし、代替製品がないなど統廃合からもれる製品扱いなどから、「混乱を招かない配慮」(日塗工)として暫定規格を設けることで調整。その結果、継続20規格(既存24規格)、暫定8規格、廃止21規格をリストアップし、最終的な調整に入っている。
暫定規格には合成樹脂エマルション模様塗料のように生産者が少ないケースの例外もあるが、ニトロセルロースラッカーなどVOCを多く含んだ規格や有害重金属を含む規格もあり、「JIS見直しの経過の中で廃止していく」(同)ことになるという。
また、廃止規格の大半は旧時代の製品規格(セラックニス、油性調合、ラッカー系シンナー)の他、フタル酸ワニス、塩化ビニル樹脂ワニスなど、需要が大きく減少している製品を廃止。新JISの製品規格との主旨からワニス、シンナーが規格から外された。
継続規格は新たに水性規格やシリコン系が追加。とりわけ注目されるのは鋼構造物用、建築用のウレタン、フッ素の規格を耐候性塗料規格として1つに統合、新たにシリコン系を加えたものにした点。これにより耐候性グレードは製品ごとに分類されるため、フッ素でもシリコン以下のグレードに入るケースも出る可能性がある。
新JISマークは平成20年10月1日をもってスタートする。このため各塗料メーカーは認証の申請-品質管理体制の審査及び製品試験-登録認証機関による認証の可否の判定-登録認証機関と申請者との間で認証契約(JISマークの使用に係る契約)の締結-製品へのJISマーク表示-認証維持審査の受審のプロセスを踏む対応に追われている。工場の品質維持については品質管理マネジメント(ISO9001の取得)などもサーベイランスされる。
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