ニュース
2007年04月09日
塗料VOC、84万トン→54万トン 環境省 改定インベントリまとまる
同検討会は昨年10月にスタート、精度の高いVOC排出量を推計して継続的な排出量を把握するため、対象とする発生源の選定や推計方法などについて論議してきた。
対象とする発生源は諸外国のインベントリやPRTRデータ、事業者の自主的取組などを加味して選定。既存インベントリでは12種類だった対象品目を31種類に広げた。その一方で、情報不足や移動発生源など自主的取組に適さないとの理由で、自動車、燃料の燃焼、家庭用製品などは対象外とした。
塗料に関しては、塗料に含まれる溶剤及びその希釈溶剤の使用後の排出についてが推計対象とされる。ただ、塗料の製造段階における排出は「化学品」で、塗装機器の洗浄用の溶剤における排出は「洗浄用シンナー」で推計が行われ、「塗料」には含まれない。
更に、改定インベントリでは発生源の定義を明確化し、生産委託(OEM)や流通による出荷量の重複を可能な限り除外した。その結果、150万トンと推計されていた平成12年度の排出量は160万トンと上方修正。最もギャップがあったのが塗料で、既存インベントリでは84万トンとされていた排出量が54万トンに改められた。推計方法は、OEMや塗料メーカーにおけるVOC使用分を含む原材料使用量から、塗料の使用時に排出される溶剤の量を正確に反映したVOCとしての使用量へ変更された。その他には、接着剤8万トンが5万7,000トン、工業用洗浄剤14万トンが8万2,000トンに減少し、印刷インキ8万2,000トンが16万トン、クリーニング2万4,000トンが5万1,000トンに増加するなどの差が出た。
検討会は暫定的に、改めて平成12年度及び17年度の推計結果を算出した。それによると160万トンだったVOC排出量は130万トンに減少している。
塗料からは54万トンから39万トンに減少しており、最大の削減量となった。その理由として検討会では、塗料出荷量に大幅な減少がないため、塗料のハイソリッド化や希釈率の低減が進展したことにより排出量が大きく削減されたと説明している。
塗料の使用にかかるVOC排出量は、塗料出荷量に塗料種類別・物質別VOC含有率を乗じて、VOCとしての出荷量を算出し、それに大気排出率を乗じて推計している。データは今回初めて日塗工のものを使用した。
環境省では、改正大気汚染防止法により、平成22年度(2010年)までにVOC排出量を平成12年度(2000年)比で3割程度削減することを目標にしている。暫定ではあるが、今回の推計により30万トン削減しており、目標とする3割(48万トン)には残り18万トン削減する必要がある。
報告書は推計数値を精密化するなど若干の調整を行い、専門委員会に報告される。
★★★★★ニュースランキング
※1日一回データルームページで集計結果が更新されます。