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2007年04月04日
建築用、回復傾向強まる 主要メーカー「2ケタ伸長」
建築塗料は塗料出荷量のうち約27%を占め、金額ベースでも約23%の最大ボリュームゾーンを形成する中核分野となっており、この分野の回復なくして業界の浮上は見えにくかった。過去5年間の推移では一進一退を繰り返す状況の中で、年間を通しては前年割れの厳しい需要環境が続いてきた。ピーク時の1990年には約2,000億円あった建築需要は1,500億円を割り込むまで縮小。特に官の需要が激減したのに加え、安定的に伸びてきた塗り替え需要の低迷が鮮明になっていた。
ところが昨年の7月以降、建築需要が前年を上回る傾向を見せ、今年に入ってからは回復の足取りが確かなものとなってきた。建築外装シェアトップのエスケー化研は全体需要が縮小する中でも前年を上回るペースを確保してきたが、「過去5年間でも今期の伸長率は最大級。第4四半期は2ケタの上をいく勢いになっている」とコメント。
日本ペイント、関西ペイントの大手2社も「10%を超える伸び。昨年2月を底に回復傾向が確かなものになってきた」と手応えを感じている。
こうした出荷動向から見た回復感とは裏腹に市場実態には依然厳しいものがある。その要因のひとつに原材料高騰分の価格転嫁がほとんど浸透しておらず、既存の汎用グレードの製品群は軒並み採算が悪化したままで、陥没状態にあるためだ。
しかも新築需要は首都圏など大都市エリアでは20%を切り、大半が改修に伴う需要となっているが、改修工事費が競争激化から低下する傾向に歯止めがかからない。塗装工事単価は「仕事を請負うだけ赤字になる」(大手塗装会社)実態がある。
建築塗料主体の塗料販売店は「ここ数年は与信を徹底し、売り上げより収益確保をポリシーに営業してきたものの、収益そのものがジリ貧になる傾向にある」と手詰まり感を訴える。
一見回復に逆行する実態の背景には建設業界特有の事情があるようだ。受注を優先する余り、原価意識が低く、受注請負額でコストを積み上げる方式が横行。そのため利益をねん出するため材料コストにシワ寄せがきて、塗装工事単価が軟化した結果が、塗料単価の下落をもたらすといった悪循環。
塗料メーカーは汎用グレードでの浮上を目指すより、工事指名活動を強化したり、付加価値製品シフトでしのぐ姿勢を強めている。今の価格勝負になれば価格対抗していく姿勢では体力に限りがあるメーカーが脱落していく。表面的な回復傾向の裏には淘汰原理が強く働いている。(芹沢)
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