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2007年05月14日
全国10カ所の内製BP、水性導入 ヤナセ・デュポン 共同推進で合意
ヤナセ、デュポンの両社は16日、アーバンネット大手町ビルで共同記者会見を開き、自動車補修用塗料の水性シフトを発表。席上あいさつした古市社長は「低VOC対応を更に一歩進め、VOC排出の最も少ない水性塗料への移行を促進することでデュポン社と合意した。スタンドハイドの導入を進めていきたい。既に当社BP工場ではVOC40-60%削減を図っているが、法の主旨である自主的取組の姿勢を強めるため、(ベースコートの)水性化によって80%以上まで削減率を高めたい」と述べた。
これに対しデュポン社・高機能塗料事業本部長副社長のJ.マックール氏は「ヤナセとのパートナーシップを強化する意義は大きい。デュポンは2015年に向け、持続可能な成長の第3段階に入っており、その目標は環境負荷の低減だけにとどまらず、グローバルな市場に対しより安全で環境対応に優れた新製品を投入していく。そのため当社内の複数のビジネスモデルを統合したシナジー的な展開。研究開発投資を2倍に、省エネ投資を20億ドルの規模としてCO2排出を4,000万トン削減、更に非枯渇資源の割合を現在の2倍の80億ドルにしていきます」と環境戦略を強調した。
ヤナセとデュポンとの連携はこれまでもヤナセの内製工場向けの事故車修理方法に関する標準作業手順(YANASE Bodyshop Network Standard)の策定に協力し、塗装工場ごとに低溶剤塗料を指定、低VOC化に貢献してきた。具体的には1996年から低VOC塗料の使用を開始し、「ヤナセスタンダード」(低VOCベースコート)を確立。
今回更に水性ベースコートに低溶剤クリヤーのシステムをスタンダード化することに着手する。VOC削減目標は現状の67%(溶剤型システム比)から一気に87%にまで高める。
水性塗料(スタンドハイド)導入のスケジュールは第1段階として4月からパイロット工場であるBPセンター横浜に導入。デュポン社の技術支援などを受け、共同で水性塗料の施工ノウハウを蓄積。年内にはBPセンター茨木(大阪)へも導入、東西で現場的な実証をしていく。
第2段階としては来年以降、全国10カ所のヤナセ内製BPセンターに展開。これと同時に194社の契約BP工場に対し、デュポン社と共同でセミナー、トレーニングを実施し、水性塗料の浸透に努める考え。
パイロット工場であるBPセンター横浜は板金19、塗装12、他8ベイ、塗装ブース7基。ベンツなどの事故車の修理を行っている。月間350台を処理。ブースに新たにブロアーを追加し、設備投資は400~500万円程度、「ブロック塗装で水性を使っており、今のところ問題はないが、湿度条件など日本独得の課題をクリアしていく必要がある」(ヤナセBP技術・梶浦氏)という。
全BPセンターへの導入スケジュールに関しては「パイロット工場での成果を踏まえて展開」(同)と期限を明確にしていないが、横浜と茨木のセンター導入が決まったことで、来年以降「安定すれば一気に」との見解。全BP工場に導入されると、年間5万4,000台が対象となる。また協力工場の水性導入に関しては「できるところから順次導入してもらう」との見通し。
デュポンは昨年を「水性塗料元年」と位置付け、水性塗料である「スタンドハイド」「パーマハイド」の2ブランドの本格展開に着手。水性の研修・デモンストレーションへの関心が高く、一定の手応えがあったが、導入に踏み切るBPは少数派。今回のヤナセと共同での水性転換を突破口に、アフターマーケットにおける水性での主導権を獲得したい意向。ヤナセ側は「水性導入は車種や色を限定したものでなく、全車両が対象」とのスタンスを示す。
デュポンの高機能塗料事業部長・紙谷忠幸氏は2010年までに国内の自動車補修用塗料シェアを20%確保する方針を明らかにしており「2010年までに水性シフトは10%くらい進むと予想される。当社としてはこのうち50%のシェアを目標に水性展開を積極化したい」とコメント。(芹沢)
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