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2008年03月27日
インターネット受発注時代に向け "まず第1歩"をアピール 日塗工・日塗商塗料標準EDI事例発表会
塗料メーカーと塗料販売店間での電子商取引の普及を図る塗料標準EDIが8年目を迎えた。現在までイサム塗料、ナトコ、日本ペイント、関西ペイント、神東塗料、ユニオンペイント、大日本塗料、中国塗料のメーカー8社が参画し、473社店(717拠点、785回線)のディーラーが導入している。スタート以来、メーカー、ディーラーの導入数は増えているものの、遅々としているのが実態。特にメーカーの腰が重たい。またディーラー側も、導入していながら3割以上が利用していない実態がアンケートで明らかになるなど、実務上の課題も多く残している。
導入ディーラーの拡大を求めるメーカー側と、参画メーカーの増加を求めるディーラー側との様子見が続く中で、いかに普及促進を図るか。日本塗料商業組合、日本塗料工業会は2月26日に大阪塗料会館で、「業務システム改善の為のEDI受発注の活用について」をテーマに事例発表会を開催。導入しているメーカー2社、販売店2社がこれまでの経緯と実状を報告した。事例発表会の要旨をまとめた。
平成14年4月に塗料標準EDI(暫定普及版)が完成したことを受け、導入の検討を開始。その後、平成15年に開発する予定となった本格普及版の導入を決め、開発段階に着手した。 平成14年4‐6月は導入検討期として位置付け、既に運用していた自社EDIと塗料標準EDIをどのように導入するかを検討。今も議論を続けている課題ではあるが、普及拡大の手段として塗料標準EDIへの一本化を決めた。 同7‐9月は要件確定期として、ディーラーの利便性に鑑み、どのように取り組むか。当社は販社を通じての受注、配送を行っているため、在庫がない場合は「ない」という回答ではなく、当社本体の倉庫に確認させ、本体から受注、直送ができるようにしている。また調色品の受注は社内の自動調色と連動させることで、即納体制を整えている。ディーラーからの発注の際に何らかのエラーが生じた場合でも、エラーを返すのではなく、人的対応で補完するようにした。
同10月‐平成15年2月は設計開発期として、ベンダと協力。業務の概要及び現状を伝え、システム設計を委託した。 その後は移行作業として、ディーラーのEDI登録の受付を開始した。ディーラーに対しては、立ち上がりをスムーズにさせるためにリハーサルに時間を割いた。その結果、導入開始時から過去のデータや売上通知データの提供をできるようにした。6月からは普及活動に入った。まず先行するわずかな導入ディーラーと限定的なスタートから始めた。システムの安定性に配慮し、最小限で始めることで想定と実行との評価の詰め合わせを行った。
受発注の流れとしては、ディーラーが発注し、社内システムでそれが妥当かどうかのチェックをし、それから受注回答を送る。ディーラーが要求する納期、数量に満足していれば、在庫を引き当て在庫回答を送る。納期日に引き落とし処理を行い、出荷回答を送った後社内でバッチ処理を行い、売上通知を送る流れとなる。 ディーラーが入力した項目に不足があったときには、エラー返送ではなく仮登録にし、在庫がない場合は本社に引き当てを要求。在庫があれば直送、なければ仮登録のまま人的対応を行い、出荷、納期回答を送るようにしている。 売上通知データはダウンロードの際、PDFにも対応。当社独自で開発したデータ連携画面により、注文内容の確認及び状態、売上通知、納入一覧を見ることができる。また再ダウンロードに対応し、過去のものを取り出すこともできる。ディーラーの業務システムとの連携を図ることもでき、利便性に配慮した。
現在までの普及状況は、西地区のディーラーの導入を強化したことで、343社、523拠点(1月現在)が導入している。導入決定後は、担当者が訪問し、説明、設定を行い、説明ツールを提供する。 塗料標準EDIの受注は、朝5時から夜23時まで受け付けており、7時‐19時はリアル対応。それ以降の受注は、朝一番に受注処理を行っている。
2001年の実証試験からスタートしているが、あまり積極的にしてなかったという反省がある。しかし、活用すべきとの考えから、2006年から販売店の拡大を優先させている。 現時点においてEDIは、電話、FAXが主流の中で、劇的な効果は期待できない。販売店側もEDIに抵抗、敬遠がある。また既にIT化を進めている販売店にとっては、注文入力だけ別のシステムを使うことを敬遠する。発注にFAXサーバーを使っている販売店も多く、余計手間になるようだ。EDIはFAXサーバーの代わりとしての提案はできるが、現状はそうなっていない。ただ直接メーカーに発注している販売店にとっては、エクセルやワードで打ち込むより、EDI導入をすることで効率化につながる。ただ当社としては、まず導入企業を拡大させるためにすぐさまEDIの導入を勧めるのではなく、まず注文の確認通知や納期の回答などEDIの機能利用からスタートさせることで、EDIにメリットを感じてもらいたいと考えている。
EDIの効果については、当社においては電話対応の時間が激減する。電話受注では、1件5~10分程度かかるため即効性が大きい。また販売店も文字で発注内容が確認でき、誤発注を防ぐことができる。 また当社では売上明細を簡易ツールで作成し、ダウンロードできるようにしている。データ連携をしていない販売店でもダウンロードしたXMLの有効活用ができる。今後はデータ連携用のツールで作成する予定。 今後の課題としては、販売店拡大に努め、利用率向上に努めていきたい。そのためにツール類の拡充が普及促進のキーポイントになるとみている。
また今後、EDIの機能拡張やベンダとの関わりから生まれる効果にも期待したい。まずは加入していただき、注文の確認からでも触ってもらいたい。それから使えるか、使えないかを判断してもらいたい。
パソコンに関心がなかったが、あるとき友人の話に全くついていけず、悔しい思いをした。それ以来徹底的にパソコンを勉強した。年齢は関係ない。好きになることが重要。スキルや知識を持たなくても、チャンスを利用して実行することが重要だと思う。誰でも一様にしてできるわけではなく、通る道は誰でも一緒である。 EDIは2005年に導入した。導入の目的は受発注に関わる人員を1人にしたかったこと。これまでは営業マンそれぞれが売掛を入力していたが、EDIの導入に加え、事務所、倉庫、店舗を1つの建屋にしたことで、業務を4分の1に圧縮できた。余剰の人員には店舗を任せられるようになった。 EDIの長所は買掛伝票入力がなくなった1)在庫確認ができる2)調合品の管理ができる3)登録がない商品も自社登録可能4)データを喪失した場合、故障した場合も自社に責任がないなどがある。一方、短所は1)メーカーと自社の商品コード番号が違う2)メーカーの商品コードが長い3)商品一覧で探す手間4)在庫がない場合に困るなど。
ただEDIの最大のメリットは商品マスターを1回入力すれば、毎日の入力作業がなくなるということ。入力は大変な作業だが、後が楽になることを思えば効果は大きい。 現在は在庫管理に着手している。2006年に一度実施したものの調色品や店舗の売上などで実態と数字が合わず失敗。昨年から計画を練り直し、再挑戦している。また更に効率化を図るためにも導入メーカーが増えてくれることを望んでいる。 社内にEDIやITを落とし込むには、社員への指示だけでは進まない。社内で唯一の高額所得者で、時間的余裕を持つ社長が自ら率先して始めるしかない。まず1歩を踏み出してほしい。
当社の業務内容は豊田市を中心とする県下の工作機械メーカー及び製缶設備メーカーへの自社調色による指定色の供給の他、大手塗料ディーラーへ自補修向けの調色品の供給、塗料メーカー販社の調色サービスを行っている。仕入製品が単純で、常乾塗料、原色が仕入れの60‐70%を占める。そのためコンピュータ管理がしやすく、かねてから販売管理、在庫管理、仕入管理を行っている。 EDIは2001年2月に塗料標準EDI導入協議会の実証試験WGに参加し、ナトコとの間でモデル販売店として導入した。発注業務を一本化することで、重複発注や誤発注がゼロになることに期待した。即効性があったのはペーパーレス化の実現。コピー用紙の費用が激減した。また帳簿管理を電子化したことで、間接費の削減につながり、納期対応も短縮できた。
また売上通知データの活用により、社内での入力作業が削減でき、在庫回転率が1.2‐1.3回転/月が2回転/月と格段に上昇。資金繰りも改善でき、効果は高い。 当初塗料標準EDIは、補助金事業としてスタート。短時間で結果を出さなければならなかったため制約が影響し、メーカーの画面表示、項目表示に苦労が見られる。ただ開発されたシステムを利用してみる価値はある。まず一歩を踏み出し、メリットをつかんでもらいたい。
メーカー、ディーラーの事例発表の他、兼六コンピュータサービス、ニューマネジメントシステムのベンダ2社が自社の販売管理システムの特長を説明。
兼六コンピュータサービスは、「営業グループと事務グループの壁を取り払うことで、2度打ちの手間を省ける。営業と事務の情報の共有化はロスタイムの削減につながる」と説明。ニューマネジメントシステムは、「EDIの売上通知データから仕入伝票に自動変換し、買掛金の照合作業が大幅に省力化できる。売上に際しても仮伝をなくし本伝主義の運用を実現することで、伝票入力ミスや請求漏れをなくし、シビアな在庫管理につながり、経営改善に寄与する」と説明した。
当日は、メーカー、ディーラーなど100名以上が参加し、会場を埋め尽くした。
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