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2008年04月24日
乾燥硬化、30分から5分に 自補修用UVクリヤー上市 相模ペイント、ミクニペイント
自補修用のUVクリヤー開発を発想したのは約4年前――。同社が当時手がけていたパソコンの素材としてマグネシウム合金が使われ、これにUVパテが使われたことから、その速乾性による生産性アップ効果に注目したのが始まり。ここから同社の挑戦がスタートする。
国内でUVクリヤーをリサーチし、サンプルを取り寄せテストしてみたが、自補修用としては使えない。最大の問題は黄変にあった。現場作業のためUV照射と塗料内のオリゴマー(光重合開始剤)の相関性がマッチングしないところから黄変してしまう。
探索は海外の塗料メーカーのUVクリヤーにまで向けられたが、一長一短で結局使用に耐えるレベルのものは見つからなかった。結果的にミクニペイントと共同で自補専用のUVクリヤーの開発に着手。
これと同時にスプレーガン、UV照射装置のリサーチも進められた。スプレーガンで着目したのが水性ベースコートに使われる温風タイプのHVLPガン。ベースコート層のメタリックやパールの配向を保持することができ、「従来のメタリックのひっくり返りがなくなった」(藤岡氏)という。これでHVLPガンとUVクリヤーのセットが決定。
次のUV照射ランプでは苦戦が強いられた。インターネットを通じて文字通り「世界中からUVランプを取り寄せ」検証を進めた。課題はBPの現場で使える適当なサイズのものがなく、重厚長大すぎるところ。結局、米国のランプメーカーの200WキャパのUVランプを選別することでようやくランプ問題が解決した。
システムの基本アイテムである「低圧温風塗装システム(FUJI HVLP Q4PRO)」「UV硬化塗料(UVⅡ)」「UVランプユニット(UV-A LIGHTS)」「集塵脱臭ブース(Mini Mini Prep)」「ベースコート用送風乾燥機(Water Blower)」をラインアップしたのが昨年7月。
この間UV硬化塗料に関してはミクニペイントが全面的に技術サポート。各種サンプルを作成し、実証的テストを繰り返した。
更に杉山自動車が協力し、実際のBPの現場で使える性能の有無を約半年をかけて検証。ここで発生した最大の問題は塗膜の割れ。配合を変えることでなんとか克服したが、現場的には①ボカシが難しい②塗膜が硬く(2‐3H)密着性が悪いなどが指摘された。
逆にメリットもクローズアップ。従来のクリヤー塗装作業を標準として比較したところ、ヒーターの立ち上げを含めたセッティングを同条件とし、UVシステムは5分程度。従来の30分から6分の1までスピードアップした。電力などのエネルギー消費はほぼ80%削減され、大幅なCO2削減につながることが判明。
既に現在2件のBPでSPACSの導入が始まっており、スポット補修用として実用している他、車のランプ内のレンズにクラックが入り白くぼけてしまったレストア用としての需要も見込んでいる。
自動車補修分野におけるUVキュア導入の動きが加速している。VOC規制とともにCO2削減問題がBPの経営を圧迫する可能性があり、UVシステムの導入が1つの解決策になるとの見方が広がっている。
昨年にはBASFがクリヤーを含めたUVシステムをヨーロッパで発表し市場展開を開始。水性ベースコートとの組み合わせで環境適合システムとしての完成度をアピール。日本でも今年秋以降に導入する予定。
既に関西ペイントは光硬化パテなどをラインアップしているが、国内メーカーで自補修用のUVクリヤーを上市しているところはない。
相模ペイントは今後、SPACSの拡販を通じて市場動向を見極め、次のバージョンの開発に入っている。UV硬化塗料の水性化のみならず「全く新しい発想を盛り込んだシステム」(藤岡氏)の開発をスタートした。
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