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2008年05月27日

企業動向

新工場で業務拡大を図る 小ロット・多品種への対応で差別化 岡野コーティング

岡野コーティング(愛知県一宮市、社長・岡野誠氏)は業務拡大を図るため工場を移転し4月から本格稼働を開始した。従来の溶剤塗装に加えて、粉体塗装を新たに始めることで新規顧客を獲得し業務拡大を図っている。更に小ロット・多品種へのスピーディーな対応を売りに積極的に展開していく。
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岡野誠社長

「ユーザーの要求する品質や数量に対応できなくなっていた」と岡野社長は移転の理由を述べる。同社は工作機械関連の配電盤・分電盤・制御盤や医療機器などの焼付塗装を行っている。工作機械業界は輸出を主力に好調を続けており、それに伴い同社の受注量も増加。岡野社長は生産能力のキャパシティに限界を感じていたことに加えて、工場周辺が住宅地だったことも考慮して工場移転を決意した。

新工場は敷地面積250m2、延べ床面積280m2の3階建て。1階がメインとなっており大型のスプレー塗装ブース2基及びバッチ乾燥炉2基を配置している。2階では小物の塗装ブース及び乾燥炉を設置、3階には事務所を収容。現場では岡野社長を含め3人のスプレーマンと洗浄、研磨、運搬、工程・仕入れのそれぞれ1名が担当して作業を行っている。現状では前処理が必要な場合は外注に出しているが、今後はリン酸処理設備を導入する予定。設備はすべてパーカーエンジニアリング製を採用。 また、環境に配慮して2次集塵装置を導入した。これはブースの水を吸い上げるときに出る風をフィルターに通すことでミストを削減させてから屋外に排気する仕組み。「環境に配慮することはこれからの事業展開において不可欠なこと」(岡野社長)。

粉体塗装で新規開拓を図る
同社では新たに粉体塗装をスタートさせた。理由はメインユーザーである工作機械関連が溶剤塗装から粉体塗装に仕様が変更したためだ。とはいえ、「もともとやりたいと思っていた」(岡野社長)という粉体塗装による事業拡大に期待を寄せる。
粉体塗装を本格稼働させたのは今年の4月。塗装ブースと乾燥炉は溶剤塗装と併用で使用。粉体塗装機は旭サナック製で塗料が模様粉体のため常に塗料を攪拌する設計になっている。これが3基あり色別で使い分けている。


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工作機械関連を模様粉体で塗装

今のところスプレー作業はまだまだ模索段階だ。被塗物は箱型で指定の模様粉体を1コートで塗装しているが、塗着効率も悪くリコートすることもあるという。岡野社長は「事前に勉強して知識は持っていたが、いざ本格的に作業を行うと難しいというのが実感。慣れだとは思うが、今は溶剤塗装との違いのポイントを1つ1つ確認している段階」と現状を述べる。
今後は積極的に粉体塗装の拡大を図っていく方向だ。現在は溶剤塗装が約8割、粉体塗装が約2割の比率だが、「溶剤の量は現状を維持しながら粉体を伸ばして半年後には半々の割合にする」として、営業や見積もりを進めている。現状のユーザー対応だけでなく新規ユーザーの獲得のためにも今は実績を重ねることに注力している。


また、同社が粉体・溶剤問わずに差別化ポイントとアピールするのが小ロット・多品種への対応だ。このため2階に小物用の塗装ブース1基と小型乾燥炉2基を導入し体制を整えた。
「他社との差別化には何か付加価値が必要になる。当社では小ロットを短納期で対応する細かな対応として展開していく。1ロットでも対応していくつもり」(岡野社長)として積極的に営業活動を行っていく。更に溶剤塗装に関しては、さまざまなユーザーニーズに対応していくために、協力会社と相互に連携しあい事業を拡大させていく意向だ。


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小型乾燥炉2基を2階に導入

「ここ最近は家に帰ってない」と岡野社長は笑う。新工場の本格稼働、粉体塗装の開始、新規見積もりの作成などさまざまな業務が重なっているため、工場に泊まる日が続いているという。それを乗り越えるマンパワーが32歳の岡野社長と従業員にはある。



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