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2008年05月07日
薬剤析出抑えた不燃木材を開発 大阪塗料工業が技術対応 電弘
不燃木材事業を展開している電弘(本社・長野市、社長・塚田冨美雄氏)は宇都宮大学などと共同で、薬剤の析出を抑えた不燃木材「のぞみHDタイプ」を開発、販売を始めた。特許を有する独自の製法で薬剤の脱溶を抑えるとともに、薬剤の材全体への均一な浸透、干割れや強度の低下抑制、塗装適応性など不燃木材の実用性を大幅に高めた。不燃材料認定(NM-1444)を取得、建物の内外装など建築での利用促進に向け展開を加速している。
同品は杉材に水溶性無機化合物の薬剤を含浸させた耐火時間20分の不燃木材。短時間で急速に木材内温度を高める遠赤外線燻煙熱処理を施すことで、木材の閉鎖壁孔が開放、辺材・芯材を問わず薬剤の浸透性が大きく向上し、材全体で均一な性能を発揮する。また燻煙熱処理は材の内部応力が緩和・除去され、干割れや強度の低下を抑制するなどの効果もある。
更に、不燃薬剤を1液と2液の反応を利用し、木材中に固着化することに成功。これにより屋外使用時の問題であった薬剤の脱溶を解決した。薬剤自体もノンハロゲンの水溶性無機成分で、有害物質の発生や残存がなく、炎があたっても有害なガスや煙が発生せず、安全性が高いなどの特長がある。
平成12年の建築基準法改正により、不燃、準不燃、更に耐火構造処理が施された木材の適用可能範囲が広がった。同社では「のぞみHDタイプ」の他、内装用の「同ST」、準不燃木材・内外装用の「いぶきHD」、内装用「同ST」を既にラインアップ。更に耐火時間30分の防火構造認定を取得した防火外壁「みらいHD」を商品化するなど、建築での利用を目的とした不燃木材事業を加速している。
製品の素材は国内の間伐材を活用。「間伐材に付加価値を付与することで高度利用、有効活用に役立て、資源循環、CO2の削減、山の再生、林業の復興などに貢献していきたい」(同社常任顧問・西田敏明氏)との強い思いがある。既に各種建物の内外装で使用されている他、防火構造認定の「みらいHD」も準防火地域の戸建住宅外壁、都内区役所施設の外装など実績が増えている。
一方、不燃木材に塗装した場合、薬剤が析出するなどの問題があり、美装性、耐候性を付与したいとのニーズに難点があった。同社ではリボス、ロハスコートなど内外装用に適応する天然系塗料をピックアップするとともに、本格的な木部用塗料の開発を塗料メーカーに依頼。この要望に対し、大阪塗料工業が薬剤の析出を抑えられる不燃木材用の塗料「NTXウルトラック木匠不燃システム」としてステイン、サンディング、ウレタン系クリヤーを開発、デザイン性付与と保護性能の両面を実現し、不燃木材の建築への適応性を更に高めた。
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