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2008年06月10日
大手5社、収益の明暗分ける 今期は価格転嫁が企業の試金石に
6期連続の最高益を達成した関西ペイントは自動車用塗料がタイ、インドネシア、中国において好調に推移したことに加え、昨年9月に買収したアクゾノーベルの関連会社(アクゾノーベル エンダストリ ヴェ オトモビル ボヤラリ サナイ ヴェ ティツァレット社)の売上げが下期に貢献した。
また期待するインドはルピーの下落により円換算で減収になったものの、国内連結子会社にしたNKMコーティングスや販売会社などが収益を押し上げた。 原材料高騰により原価率が1.1ポイントアップしたのに対し、一般販売管理費の圧縮と国内の不採算製品の見直しを進め原材料値上がり分をほぼ相殺した。
連結の減価償却費は70億1,400万円。設備投資額は125億600万円であった。なお本業の儲けを示す売上高営業利益率は9.3%。「インドは潮目が変わった。またナフサの高騰、為替変動、サブプライム問題など予断を許さない状況。一層の体質強化を進めていく」(小林正受社長)とコメントする。
売上高が1,000億円を超えた中国塗料は国内・アジアを中心に船舶用塗料やコンテナー用塗料が堅調に増加し売上高は前年比18.8%増(1,047億9,800万円)と大幅伸長した。原価率が1.7ポイント高まる中で、海外での価格転嫁と一般販売管理費の圧縮でカバーした。なお売上高営業利益率は7.8%。
増収減益となった日本ペイントは北米・アジアの新規連結子会社が243億8,000万円の売上増に寄与したものの、持分法適用関連会社からの投資利益が1億5,000万円の増加にとどまるとともに、欧州における旧来の関連会社の事業統廃合による損失及び為替差損が7億円強発生した。
またアジア関連会社の事業拡大に伴う販売管理費が91億3,000万円増加したことで、営業利益は前年と比べ7億5,000万円の減少。経常利益は9億9,000万円、当期純利益は7億7,000万円それぞれ減少となった。なお売上高営業利益率は3.8%。 「国内外の関連会社の収益改善を進める。また今期の原料価格上昇は国内で50億円を越すと見ている。このため価格転嫁を行い是正に努める。為替は1ドル102~103円を想定している」(松浦誠社長)と説明する。
新3カ年中期計画がスタートした大日本塗料は原材料の高騰や建築基準法の改定に伴う新設着工数の減少などから厳しい船出となった。 前期の鶴見工場の売却益が今期はなくなり、価格転嫁も半分程度にとどまったことから営業利益は前期と比べて2億4,900万円減少、経常利益は2億9,800万円減少、当期純利益は5億9,600万円減少した。本業の儲けを示す売上高営業利益率は2.9%。
「原料は今期もアップするものとして多品種少量生産の不採算ゾーンの見直しを図り生産効率の向上を進める」方針だ。また海外事業を最重要課題に掲げ、新3カ年中期計画の最終年には海外売上高10億円を目標にしている。その施策としてタイDNTの完全子会社化と生産拠点の整備拡充、インド・インドネシアへの対応強化、更に中国では今年の6月までに上海DNTの生産体制が整うのを始め青島DNT、寧波愛潔世迪恩特環境保材有限公司での販売を強化していく意向を示す。
エスケー化研の連結売上高は前年比5%アップの600億9,100万円であったが、原材料の高騰や人件費の増加から営業利益は2億4,100万円の減少となった。また営業外収益の減少と円高による為替差損が3億7,500万円発生したことから経常利益は8億9,900万円減少した。当期純利益は11億4,500万円減少し38億2,200万円。 なお売上高営業利益率は前期より1%減り10.6%となった。 原材料の値上げに伴う価格転嫁を図る一方、不採算製品の統廃合や生産の合理化を一層推進し収益を確保できるかの正念場を迎えている。
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