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2008年07月09日

マーケット:国内  製品:塗料

商品ピックアップ 防水と通気で突き抜けた性能(建築) 「スタッコフレックス」に関心高まる

外壁仕上塗材「スタッコフレックス」は米国・SUTC‐O‐FLEX社の開発製品。同社は元々、ログハウスの丸太の隙間を埋めるチンク材で世界的なシェアを持つメーカー。チンク材には丸太の膨張収縮に追従する伸縮性と防水性がなによりも求められる。このチンク材を応用し、外壁仕上材として開発したのがスタッコフレックスだ。


塗膜が2倍以上の伸縮性を持つことから建物に発生するクラックを防止し、防水への信頼性を高めたのが最大の特長。米国では現在、外壁のひび割れによる多数の「スタッコ建築訴訟」が起きているが、同品は訴訟物件の補修指定材料として保険会社の推奨品となるなど実力を証明している。


また一般的なアクリルスタッコに用いられる球形のシリカサンドなどと異なり、骨材に箱型のカルシウムサンドを使用。下地への食いつきと追従性を飛躍的に高めた。
更に機能面でも壁内結露を防ぐ透湿性と防カビ性、発泡ポリスチレンを凌ぐ断熱性能、凍害・塩害への耐性、光触媒による汚れ除去効果などマルチな機能を持つ。加えて、デグサの高級顔料を採用しており、淡彩色はもとよりビビッドな色域で特長を発揮。オレンジやイエローなど冴えた色でアクセントを施せば建物の表情はグンと豊かになる。ローラー、吹付、コテ塗りに対応、多様なテクスチャーで建物のデザイン性を高める。


近年、同品の採用物件は米国はもとより、成長著しいロシア、高級建築ラッシュが続く中東など世界的な広がりを見せている。国内に関してはアジア地区正規輸入代理店のスペック(愛知県豊橋市、社長・伊藤喜代志氏)が導入。マーケティング及びプロモーションに関しては正規販売店のロッキーズコーポレーション(東京都国分寺市、社長・川部竜太氏)が担当する。
ロッキーズコーポレーションの本業は輸入住宅のビルダーで、この分野では著名。「これまでに塗料はいくつも使っているが、割れない、汚れないなど圧倒的な性能の違いを実感、材料に惚れ込んだ」(川部氏)ことから自らも販売に乗り出したもの。
カタログ、色見本、DMなどのプレゼンツールを改めて整備し、市場開発を開始。ホームビルダーの全国フランチャイズ組織や大手のマンションディベロッパー、大手建材商社、ロハス指向の著名なリフォーム会社などに次々と採用が決定、大きく動き始めた。


「品確法、住生活基本法、長期優良住宅の普及促進に加え、特定住宅瑕疵担保責任の来秋からの義務付けなど、良質な住宅ストックの形成と消費者保護の流れはますます加速。いかに性能を担保するかが最重要課題の住宅供給者にとって、スタッコフレックスの突き抜けた性能が非常に説得力を持つ」(同)と自信を深める。

超防水工法上市へ

材料そのものの特質で市場から受け入れられ始めているスタッコフレックスだが、更に商品力を高める強力な武器をラインアップした。超防水工法を可能とした全面通気・排水システム「Waterway Plus」がそれだ。
要となるのが厚さ11mmの防水通気マット。PE製の単一フィラメントが絡み合った層を透湿防水シート(下地合板側)とフィラメントの保護シートでサンドしたマット(長さ22.8m、幅122cm)で、透湿防水シートの代わりに建物の躯体に張りつけていく(イラスト参照)。


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近年、構造の腐朽、カビの発生など壁体内結露を防ぐ目的から躯体と仕上げとの間に通気層を設ける工法が主流となっている。しかし「胴縁や桟木で通気が滞り、夏場には70‐80℃の蒸発できない湿気がこもり、胴縁が腐朽しやすい」(同)との懸念もある。
これに対して「Waterway Plus」の場合、通気・排水層が細い単一フィラメントが絡み合っているだけなので、胴縁と桟木の組み合わせのように湿気が滞ることがなく、全面層による理想的な通気・排水性を確保する。防水と通気・排水の3つの機能を併せ持つスグレモノだ。


サイディングなど3×10板仕上げの場合は胴縁工程が省けるばかりか、下地合板へのビス止めが可能なため、ジョイントへの負荷を軽減、耐久性を高める。またモルタル仕上げの場合でも通気マットの上にアスファルトフェルト、ラス網、モルタルと通常の工程でOK。モルタル+塗材仕上げでも、市場からのニーズが高い通気構法を容易に実現することができる。


住宅の基本性能を確保していく上で、防水と通気は相関する重要なポイント。性能保証に関する第三者機関大手のJIO(日本住宅保証検査機構)によると、保証事故として保険金を支払った事例のうち「漏水事故」が最も多く、実に86%にも及んでいるという。このため同社では防水基準を改訂し、今秋にも運用を始める予定。


特にモルタル直塗りの場合、クラックなどから侵入した雨水による漏水事が多発していることから、防水基準改訂に先立ち「外壁通気構法」を標準化。モルタル直塗り工法の採用が難しい状況になっている。
ただし、「Waterway Plus」のような通気層を持つ透湿防水シートを使用する場合は規格に該当するため、モルタル直塗り感覚での施工が可能だ。
良質な住宅ストックの形成へ向かう流れの中で、基本性能を確保するためますます重要性を帯びる防水と通気。こうした動きが追風となりスタッコフレックスの競争力が高まっている。


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