ニュース
2008年07月14日
年商3億円へのストーリー、起こりうる問題とは 元請け支援セミナー 女性の目線が現場改革のヒントに
規模に応じた組織作りが不可欠に アルカス・真仲一成氏
![]()
「実体験に基づく-塗装工事で年商3億円にする方法-」をテーマに語った真仲氏は現在、塗装会社、塗装コンサルティング会社2法人の経営とNPO法人の主管を務める。塗装店においてはアルバイトからの独立を果たし、7年で年商3億円まで成長させた実績を持つ。年商の成長に伴う経営状況の変化及び起こり得る問題とその対処法について語った。
真仲氏は塗装店の経営4大要素として「工事力、営業力、経営力、心意気が重要」と前置きした上で、企業成長の段階を年商1,000万円、3,000万円、5,000万円、7,000万円、1億円、3億円の6段階に分類。それぞれの年商規模による人工数、広告費、受注物件数、1件当たりの利益の違いを詳細に説明した。
年商が成長することによる問題としては、年商3,000万円以内では、仕事量が安定せず、経営管理がどんぶり勘定になりがちになる一方で、売掛金の回収トラブルも少なく、塗装品質が確保できるといったメリットも。しかし5,000万円を超えるあたりからは、事務所や税務対策が必要になるなど個人事業から法人としての整備が必要になるとした。特に人の問題に対するウエイトが成長の度合いに応じて大きくなり「社長自らが営業兼職人兼監督として現場に入っていた時代から管理に回る、欲しい人材が取れない、定着率が悪くなる、社内で派閥ができるなどの問題が起こる」と社員のモチベーションの維持と組織づくりの難しさを説明した。
その中で真仲氏は「問題が起こるということは成長している証拠。変化を恐れず、柔軟に対応することで起こり得る問題に対し、経験による予測力と直観的に見抜く洞察力で対応していくことが必要」と締めくくった。
住宅長寿命化で変わる塗装業 ニューライフ・アカデミー・代表取締役古畑秀幸氏
![]()
古畑秀幸氏は「塗装工事でいかに資産価値を上げるか」をテーマに講演を行った。
200年住宅新法が成立へ向かうなど住宅の長寿命化が必至の流れの中で、「単に原状回復するのではなく、住宅の資産価値を高めるリフォームができるか否かがポイントになる」と主張。塗装に関して言えば「足場を必要とする工事が最低でも20年スパンとなるような長寿命塗装、20~30年で陳腐化しないデザイン提案は必須条件」とし、材料・仕様選択の重要性を説いた。
更にこうした長寿命塗装を実施する場合、「科学的根拠に基づいた下地診断が重要性を帯びる」とし、便利な診断ツールを紹介。「診断報告書、仕様書、工事報告書などは施主と自社との双方にデータとして残し、住宅履歴書対応型にすることが生涯顧客化の第一歩」と説明。
「需要縮小の中で、OB顧客の囲い込みとそこからの需要創出が大きなテーマとなる」と、異業種の事例などを紹介。集客手法として「OB顧客6割、ショップ(ショールーム、看板)、施工現場ショールーム化、データベースのDM、ホームページによる吸引がそれぞれ1割の『6・1・1・1・1の法則』」を挙げた。
古畑氏は今後生き残っていく塗装業の姿として「塗装対応のみでは限界がある。柱、間柱、断熱などスケルトンへの対応力を養うとともに、タイル、屋根カバー工法などトータル外装リフォームに転身していく必要がある。そのためには社名から「塗装」の文字を外すくらいの決断も必要。ハウスメーカーや工務店が塗装を含めたトータルリフォーム、OB客の生涯顧客化を強めてくる中で、それに対抗しうる手段と実行力を持たなければいずれ下請けにならざるを得ない」と、住宅の長寿命化が塗装リフォームにもたらす影響について解説を行った。
周辺営業を有効に 塗装支援コンサルタント・笠松瑠奈氏
![]()
笠松氏は「受注数を2倍に-女性を活かした現場周辺営業」をテーマにそのアプローチ法について紹介した。
まず笠松氏は営業において「継続すること」の重要性を指摘。女性の活用を図る上で、営業で起こり得る心理的、物理的な阻害要因を克服するためにもパートタイムの導入、初心者でも始めやすい体制づくりの必要性を挙げた。
1つの現場を核とした現場周辺営業については「現場周辺営業は現場の施工管理をしながらできるのがメリット」。現場近隣への着工前、完工後のあいさつを大事にした上で、地域住民とのコミュニケーションづくりのきっかけとして、網戸の洗浄サービス、外壁・屋根無料診断チケットなどの実践事例を紹介した。また現場周辺営業の留意点として、「あくまでも現場に集中するべき。施主の満足度を優先しなければならない」と述べた。
営業と職人の連携が重要 リペイント湘南・原田京子氏
![]()
女性ながら一級建築塗装技能士として現場を取り仕切るリペイント湘南の原田京子氏は、笠松氏とのパネルディスカッション形式を通じて、女性の目線から塗装現場の在り方について語った。
特に要望したのは営業と職人とのコミュニケーションの充実。「営業の方は私たちが現場に入る前から施主と接触を持っており、いろいろな情報を得ている。そういう情報は職人にとっても重要。大切な植木があるなどちょっとした情報が施主と現場の関係を良好にする。営業の方にはお客さんとの関係に終始するだけではなく、職人との情報交換も重視してほしい。営業も職人もみんな良い仕事がしたいと思っている。限られた条件がある中で、いろいろとコミュニケーションを図ることで現場は更に良くなる」と訴えた。
なお、同セミナーは7月17日仙台、9月18日名古屋、10月23日大阪で開催する。
★★★★★ニュースランキング
※1日一回データルームページで集計結果が更新されます。