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2009年01月06日
マーケットアイ 小企業だが、全国に21営業拠点 ミヤキ 基盤は在宅勤務営業
ミヤキ(本社・福岡市、社長・宮崎基幸氏)は建築用石材並びに木材用の特殊洗浄剤・保護剤の製造・販売に特化した事業スタイルを確立。従業員は約30名だが、全国19地域に営業ネットワークを形成し、不況下でも強い営業力を武器に販売を拡大している。
同社は代表の宮崎氏がゼネコン時代から自問自答してきた「人はいかにして働く意欲を出すのか」を原点に創業。これが経営理念となって、結論的には「人の行動はその人の心によって動かされるもので、上司の命令や強制によるものではない」との確信が、小企業でありながらニッチ企業の成長力を支えた。
理論としては、心理学者・マズローの欲求5段階説に近い考え。その理論をベースに、欲求刺激と情報刺激による勤怠管理を独自に構築。人事考課システムとして、最低レベルから最高レベルまでの5段階に分けた欲求刺激策を策定した。まず、生活の安定を満たす固定給をセーフティネットとし、これを補完する客観的かつ公平な報奨金制度、業績に連動した社内的地位の評価、そしてユニークな時間にとらわれない自己の創意に基づくフレキシブルな勤務形態を打ち出した。
そして社員の欲求を刺激するのが経営情報をIT化し共有化することで、リアルタイムで社員が自分の立ち位置、会社の業績、社員間の動向、顧客や市場の変化を見ることができる。本社(福岡)を情報処理中核拠点として、北海道から鹿児島まで在宅勤務営業(ソーホー)を配置。この体制が動き始めたのは1985年9月から、その経緯について、宮崎社長は-。
「確かにこうした勤務になじめない社員もあったことは事実で、自然と退社しました。しかし、定着するにつれ自分で自分をコントロールし、自分なりの工夫で働く形を追求するようになって、一般の会社のような管理のための管理に縛られない在り方に働きやすさばかりか、やりがいを感じるようになりました」と語る。
事実、同社の業績は着実に上昇。厳しい経営環境下でも、「前年は売上こそ横ばい水準でしたが、黒字は維持した」(宮崎社長)。
しかし、在宅勤務方式は成功事例より失敗事例の方が圧倒的に多い。その要因は方式自体というより、導入企業の姿勢にあると指摘されている。根本的な失敗要因は従来の勤務体制を完全に振り切れないところにある。
同社の在宅勤務営業のシステムは骨格が明確だ。まず、全国の地域を分割し、地域に密着した営業を実施するため、必ず地元の人材を採用。合意の上で在宅勤務営業を実施するが、営業車のガソリン代、高速代、事務経費などは全額会社負担とする。勤務時間は7時間30分としているが、自由裁量が原則。営業に関しては営業報告による時間管理を行っている。
当然、社員間のコミュニケーションや会社との一体感について疑問が残る。月1回の全国営業会議を実施している他、日常にはIT情報の共有化で、どの地域でどのような商品が売れ、売れている要因は何かをリアルタイムで"見える化"していることが、社員間の刺激となっているようだ。
むしろ、「在宅勤務営業は小企業にとってメリットは多大だ」と宮崎社長は強調する。「中小企業にとって固定費の増大は死活問題。特に人材のコストに頭を痛める。通常の営業拠点であれば営業マン数人に対し、経理事務に1名の体制をとらなくてはならない。ソーホーであれば固定費ばかりか、間接費も軽減できる」と話す。
人事考課についてもオープンが原則。入社から現在までの累積貢献度を係数化し、相撲番付のように社内で評価、あいまいな年功序列や自然発生的な人間関係(上司との関係)のしがらみからは解放される。
給与・報奨金制度も実にクリア。一律30万円の給与に加え、月間報奨金(月間予算達成度)、3カ月報奨金(3カ月目標達成度)、年間報奨金(年間累計達成度)がプラス。更に販売促進重点商品拡販による評価が加わる。これで優秀な社員は世間並み以上の待遇、悪い社員でも生活保障はされる」と仕組みに自信を見せる。
こうした営業体制の上に、木部から石までの洗浄剤による再生システムが生きてくる。最近では「浴室洗浄セット」の他、ガラス・鏡、ステンレスのクリーン化、サビ取り、石材の補修、フッ素系の洗浄コーティング剤など、幅広い再生・クリーンシステム商品群を展開する。
「当社のITシステムを活用した営業システムを今後は取引先やエンドユーザーにまで広げたい」と次の一手を考えている。
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