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2009年10月21日

企業動向

新世代光触媒塗料に熱い視線 第2次ブームの主導権掌握に自信 ピアレックス・テクノロジーズ

光触媒塗装の第2ステージが始まろうとしている。塗料開発ベンチャーのピアレックス・テクノロジーズ(本社・大阪府泉大津市、社長・北村透氏)が開発した光触媒フッ素樹脂コーティング材は光触媒の活性に侵されない唯一の有機フッ素樹脂「ナフィオン(R)」をバインダーとすることで、普及へのネックとなっていた価格、施工性、機能の可視化といった課題を一挙に解決。「高嶺の花」だった光触媒塗装の市場性を高めた。10年保証を柱とした責任施工組織「K2コーティング・マスターズ」も新たに発足、光触媒塗装の普及拡大へ向けスパートをかける。

住宅など現場塗装における光触媒塗装は、酸化チタン+太陽光(紫外線)で発現する有機物(汚れ)分解作用と、雨水などでその汚れが洗い落とされる親水化塗膜の複合技術により、施主の誰しもが持つ「いつまでも建物をきれいに保ちたい」という根源的なニーズに応えるものとして登場した。しかし当初の期待ほど市場は膨らんでいない。その要因は主に2つ。施主にとって費用対効果が分かりにくい点と、施工サイドにとっての施工上の制約にある。
現状、現場塗装における光触媒塗装の市場価格は材工で4,000円-5,000円/m2程度。施主から見れば汚れという要因のためだけに通常の倍近い単価を払うのには抵抗がある。
一方、施工サイドにとってはバリア層形成による多工程、無機系の硬いバインダーに起因するシーリング材や弾性塗膜への塗装不適性、コンマ数ミクロンの膜厚管理などシビアな塗装技術が求められる上、そもそも価格に見合った効果を示せる明確な手段がなく、施主への説得力という点でもモチベーションが維持できずにいた。


ピアレックス・テクノロジーズが開発した新世代の光触媒コーティング材はこれらの課題を一挙に解決した。
従来品との決定的な違いは塗料化のために使用しているバインダー(樹脂)にある。従来の光触媒塗料は酸化作用への耐性、また塗膜表面を親水化するため無機系のシリケートなどをバインダーとしているのに対し、同社はデュポン社のフッ素樹脂系イオン交換樹脂「ナフィオン(R)」を世界で初めて光触媒塗料のバインダーとして採用。


ナフィオンはその強靱性から燃料電池のセパレータとして主に使われている。卓越した耐久性と化学的安定性により光触媒の活性に侵されない上、有機樹脂でありながら高い親水性を持つのが特長。
この樹脂を基本骨格としたことで1)光触媒の酸化還元反応で下地が侵されず、バリア層不要の一層コーティングを実現2)有機系の塗膜は330%の伸張率があり、弾性塗膜はもちろん、シーリング材への塗装も可能3)従来に比べ厚膜(3μm)で効果を発揮するため、シビアな品質管理から開放されるなど施工課題をクリア。
一方、施主への訴求では、工数低減などにより、採用へのハードルを大きく引き下げる実行単価2千円台前半(m2)を実現。合わせて樹脂そのものが持つ親水性により指触乾燥(0.5-1時間)直後から親水機能を発現、施主にその場で汚染除去性能を明示でき説得力が格段に高まる。更にエアゾールタイプの開発にも成功。プレゼン時、施主の目の前で汚染除去のパフォーマンスを実施でき、受注率向上にも貢献する。


この突き抜けた商品力に対し、元請志向の事業意欲の高い塗装店が反応した。同社は流通を介した供給を主体としているものの、「メーカーとの連帯保証で更に市場性を高めたい」とする塗装店からの要望が高まり、専用塗料の開発、価格調整など既存流通に配慮した上で責任施工組織「K2コーティング・マスターズ」を発足。
9月17日にメルパルク大阪で開催された発足会議には、第一期認定施工店13社が全国から参集して成功事例を発表。「新築住宅への採用、設計事務所・ゼネコン設計部へのスペックに成功」「機能の見える化、低価格など説得力が高く、受注率が高まった」「需要開発のアイデアが広がり、今後の事業展開の推進力になる」など絶大な支持。


北村社長は発足会議の中で、「大手化学メーカーによる新世代光触媒コーティング材の商品化など、ブームが再燃しそうな気配です。その中で、末端の市場に最も近い皆さんと協働することで商品力に更に磨きがかかるものと期待しています」と述べるとともに、第2次光触媒塗装ブームの主導権を握ることへの自信を示した。
発足したK2コーティング・マスターズは、専用塗料「K2コート」で塗装した物件に対し、10年間の連帯保証を付保するとともに、会員成功事例などの情報の共有化、本部による販促支援、有益情報の提供など元請志向の高い塗装店の受注を支援するのが目的。


同会では1地域2社をめどに新たに会員を募集していく。入会条件は元請受注など材料指定力が高く、1級塗装技能士有資格者が在職している塗装店。
入会金は、現場用垂れ幕、各種販促ツールなどの費用を含み50万円でその後の年会費は発生しない。継続条件はK2コートの年間出荷数が20缶以上。
会の発足に当たり新たに開発された専用塗料「K2コート」は、一般建築物から検出される57菌を遥かに超えた450種類の細菌や藻類に効果を発揮する防カビ・防藻機能を付与。光触媒塗装の弱点であった日の当たりにくい箇所での防カビ・防藻効果を高めた。


光触媒塗装のハードルを大きく引き下げ、塗装店との協働組織により需要開発力を高めるなど光触媒塗装第2次ブームの火付け役となる気配。


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