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2009年12月20日

マーケット:国内  企業動向

大手5社、大幅に収益改善 7-9月好転 コスト削減を反映

塗料大手5社の2009年7-9月の連結決算は収益改善が進み、通期では全社が黒字を確保する見通し。通期営業利益で関西ペイント170億円、日本ペイント80億円、中国塗料93億円、大日本塗料8億円、エスケー化研66.5億円を見込む。収益改善が急速に進んだ背景には危機感をバネとしたコスト削減効果に加え、原料コストの軟化、アジア地域の景気回復の他、国内マーケットは自動車・工業用が落ち込んでいるものの、船舶・防食や建築などの分野が安定しているなどの要因がある。各社ともスマート・スリム化をテーマとした事業構造改革の真価が問われることになる。

関西ペイントは危機に対応した"関ペWAY"を実施、その核となる社長直轄の収益改善委員会を発足させ、抜本的なコスト改善に挑戦してきた。その成果は4~9月連結損益に数字として示された。売上総利益は前期より57億5,600万円の減少となったが、販売管理費32億3,500万円の削減、原材料コストの改善などにより売上原価は前期の973億7,700万円から729億1,200万円と244億6,500万円と大幅に低下した。その結果、営業利益は80億5,200万円と前期水準の76.2%まで戻した。
また収益改善の一方でインド、中国、東南アジアで展開する海外事業が持ち直し、事業全体を下支えした。特にインド市場は第2位のポジションを占めており、自動車用・汎用とも需要は旺盛だ。しかし新興国の経済はインフレ懸念から金融引締の可能性があり、一本調子の回復には不透明感がある。4-9月の為替差損で62億円の減収要因となった。


日本ペイントは4月より"サバイバル・チャレンジ計画"を実施、収益改善と事業構造の改革に不退転の意思で臨んできた。4-9月の売上は前期比21%減の1,026億1,800万円であったが、販管費が351億5,000万円から298億7,100万円と52億7,900万円削減。売上原価は897億2,200万円から700億4,500万円と196億7,700万円減少。営業利益を前期に比べ53.3%の水準まで戻した。この半期におけるコスト削減は約60億円に達する。
海外事業は北米で16億2,200万円の営業損失となり、2度にわたるリストラを実施、9月以降売上がプラスに転じた。アジア地域は売上高で17.7%減の131億8,200万円、営業利益は73.7%減の2億9,500万円。その他地域は9,500万円の営業損失。
同社としては上半期を底として下期の回復から、通期では前期を大幅に上回る収益アップを見込む。営業利益は80億円と予測。


中国塗料は中核の船舶分野の需要の変化を受け4-9月の売上は前期比19.4%減の431億3,100万円となった。世界同時不況から海運関係が低迷、新造船は受注残の消化に入り横ばい。コンテナ用は激減した。工業用は公共工事の削減や住宅関連の落ち込みで厳しい状況が続いている。


大日本塗料は事業構造の抜本的改善の一環として、約40ある連結子会社の統合に着手。効果の大きい子会社の再編を先行させるスタイル。その一方でもう一段の選択と集中を行って、収益改善につなげる。
4-9月の売上ではコアの塗料事業が5億200万円の営業利益となったものの、蛍光色材が損失、照明機器は減益となり、7億5,000万円の営業損失。しかし7-9月では売上高が181億6,700万円と伸長し、営業利益3億6,600万円と回復基調に入った。通期での黒字化を目指す。


エスケー化研は付加価値製品の投入、遮熱などの機能塗料の伸び、新たなセラミック系耐火被覆材などの効果から収益性を確保。4~9月の売上高は前期比0.4%の微減で302億3,800万円となったが、営業利益は14.9%増の33億1,600万円を達成。通期では増収増益を見込む。
海外展開は中国で来年稼働を予定する生産拠点の整備が進む。これまでの調色サービス3拠点、営業拠点の拡充などから売上の伸長を期待。ベトナム、インドの拠点化にも着手しており、メガロアジア市場をカバーする事業体制に向かっている。


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