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2009年12月02日

マーケット:国内  技術

可視光応答型の実用化で市場拡大狙う 国際光触媒展2009

日本発のオリジナル技術である光触媒の国内唯一の展示会「国際光触媒展2009」が10月21-23日の3日間、東京ビッグサイトで開催された。マーケットの更なる広がりを期するためには可視光応答型光触媒技術の製品化が鍵を握っており、同技術を中心とした出展が目立った。

光触媒技術は現在、塗料、タイル、建材、ガラス、テント、空調フィルターなどさまざまな分野で利用され、応用製品を含めた全体の市場規模は約1,000億円と推計されている。太陽光という自然エネルギーを使った環境浄化技術として注目され、生活者レベルでの関心、認知度も高まっているが、その注目度ほど市場が拡大している実感はない。紫外線条件下という制約が応用分野拡大を阻んでいる。


NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)では「循環社会構築型光触媒産業創成プロジェクト」を推進、市場規模を2兆8,000億円に膨らませる構想を進めている。ここで技術的な核となるのが可視光応答型光触媒技術の確立だ。
家庭などで使用されている照明光の波長で効果的な光触媒反応が得られれば、室内で使用されているあらゆる製品に抗菌、抗ウィルス、空気浄化、防汚などの機能が付加でき、光触媒応用製品の市場規模が一気に膨らむとの狙いがある。こうしたことから今回の国際光触媒展ではこれまでにも増して可視光応答型技術の出展が目立った。


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可視光応答型の開発進む

パナソニック電工はNEDOが東京大学やTOTO、同社などと産学連携で進めている銅担持酸化タングステンを触媒に用いた可視光応答技術の応用イメージを展示。ユニットバス、システムキッチン、各種建材などへ利用した次世代の快適な住まいの在り方を訴求。タングステン自体がレアメタルでコスト面などの課題もあるが、「バインダーの技術開発面で可視光応答型の実用化に寄与していきたい」(担当者)と抱負を語っていた。
また同プロジェクトに参加している昭和タイタニウム(昭和電工グループ)は銅/酸化タングステンの他、酸化チタン単味の光触媒性能を極限まで高めることに挑戦した「十面体酸化チタン」を参考出展。アナターゼ型酸化チタンの結晶性を極限まで高めることで、酸化チタン単味としては№1の光触媒活性(アセトアルデヒド分解活性の同社比較)を達成、量産化を目指していることを報告した。


NEDOでは、前述のプロジェクトにおいて可視光活性で現状比10倍以上の高感度の達成を目標に掲げ、酸化タングステン系では既に確認されている。ただタングステンの希少性から汎用的な広がりにはまだまだ高いハードルがある。
酸化チタンメーカーでも独自のアプローチで可視光応答型光触媒酸化チタンの開発を進めている。


石原産業は白金化合物処理により可視光下で高い活性を示す「フォトペークMPT-623」及び、鉄化合物処理「同MPT-625」を出展、来場者の関心を集めた。特に後者の「フォトペークMPT-625」は「白金処理に比べて比較的安価でありながら白金処理同等の高い活性を示す」(担当者)としてアピールした。
またテイカも可視光応答型の新開発技術を展示。同社最新の技術のため参考出展ながら「チッソドープの技術により、他の可視光応答型よりかなりの安価で高活性を実現、実用化へのハードルが低い」とし、プレゼンに努めていた。


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応用製品にも新鮮な顔ぶれ

光触媒のリーディングカンパニー・TOTOグループは環境浄化、セルフクリーニングなど光触媒技術「ハイドロテクト」の総合的な展示。塗料、タイル・建材などの事業展開により、「これまでに空気浄化された効果はポプラの木200万本(東京ドーム800個分の森)」をアピール。更に海外展開加速の方針を示し、ドイツ・タイル大手DSCB社などの事例を紹介。グリーンビルディングの方向性の中で世界に環境浄化の環を広げていく姿勢をアピールした。
各種応用製品の中で塗料の分野で多くの人だかりができていたのはピアレックス・テクノロジーズのブース。デュポン社のフッ素樹脂系イオン交換樹脂・ナフィオンをバインダーに用いた光触媒フッ素樹脂コーティング「ピュアコート」は、1液による使いやすさ、バリア層不要の作業性、弾性塗膜やシーリングへの塗布可能など、光触媒塗装の概念を大きく変えつつある。建築、リフォーム、塗装業などの来場者がひっきりなしにブースを訪れ担当者の説明を求めていた。


この他、北九州市から出展したFUJICOは溶射による被膜化技術「MaSSCシールド」を出展。光触媒と抗菌金属をハイブリッドさせた高殺菌材料を秒速1kmの超高速でさまざまな物体に溶射する技術で、高殺菌力と被膜密着力の強さを強調。溶射技術の応用に注目が集まっていた。
また時節柄、「サガンコート」を展開する鯤コーポレーションのブースで出展されていた光触媒スプレー「ウイルスクリアー」の注目度も高かった。新型インフルエンザの感染予防のためにマスクにスプレーして使用する。ドラッグストアなどからの引き合いもあり、500ml入り(標準価格1,310円)で11月から発売している。


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