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2009年12月21日
ガラス板裏面、約8℃下げる ニットク 太陽光発電用開発へ
日本特殊塗料は太陽光発電パネル用塗料を開発中であることを明らかにした。今後、実パネルでの実証を踏まえ製品化に向け詰めていく。
太陽光発電は化石燃料に代わるクリーンエネルギーとして世界から注目が集まっている。太陽電池と称されるパネルを使って、光のエネルギーを電気に変えるシステム。現在、太陽電池として多結晶シリコン系が主流となっているが、光エネルギーの何パーセントを電気に変換できるかの変換効率は13-16%。このため変換効率を上げるため単結晶シリコンの他、シリコンを使用しない化合物系の開発が急ピッチで行われている。
太陽電池の課題として、すべての太陽電池は温度上昇に伴って発電能力が低下する。結晶シリコンは1℃の温度上昇で出力は0.4-0.5%下がるといわれる。夏場には屋上温度は60-70℃の高温となる日もあり、効率は4-5%低下する可能性が指摘されており、パネル表面の温度上昇を抑えることが変換効率を維持することになる。
同社は3つの開発目標を設定。1)近赤外線領域のみを効率的に反射させ、パネルの温度上昇を抑える2)光強度が強く、発電量が高い紫外光線、可視光線をできるだけ透過させる3)パネル表面を汚れにくくし、発電量低下を抑制する。
塗料設計のポイントは特殊顔料の採用。この点に関しては明らかにしていないが、可視光領域の透明性を大きく損うことなく、近赤外線領域(780-2,000nm)の熱線を効率よく反射することが可能な2液水系ハイブリッド無機塗料のフォミュレーションを確立した。
この塗料の特徴は、パネルガラス表面に塗装することで、特殊顔料の効果によって熱上昇を抑え、熱の内部への侵入を遮断する。また特殊顔料が可視光線領域の反射を極力抑え、半透明の仕上がりが得られる。プライマーレスでガラスへの密着良好。耐水性、耐候性に優れ、低汚染性を付与。
同社のラボテストによると、赤外線領域反射率は最大35%以上、これによる温度低下は約8℃。可視光領域はほぼ20-30%の反射率に抑制した。耐候性に関してはテストを継続中。テストサンプルの塗装仕様は100-120g/m2で、平均塗膜厚は30μほど。エアスプレー塗装を行っている。
開発担当者は「ガラス裏面の温度低下効果を確認した。電力会社の協力を得て実パネルで変換効率の測定を実施していく。製品化のプロセスの半分程度の地点にまでは来たと思う」と手応えを感じている。実パネルでの実証とともに、良好なガラスへの密着性を活用した太陽光発電パネル以外の用途開発にも着手するとしている。(写真=サンプル板)
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