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2010年01月27日
2009年10大ニュース(マーケット編) 需要減の荒波、構造再編始まる 消費者の取り込みの動き
第1位 工業用中心に需要減少続く 通期では収益改善も
昨年からの世界同時不況は引き続き塗料需要に大きく打撃を与えた。特に自動車関連を中心とした工業用分野では底の見えない需要動向に成長戦略は崩れ、比較的落ち込み幅の低い汎用需要についても不況感が強まり価格競争による値崩れが起こっているため、業界では抜本的な構造改革が必至となった。それでも大手塗料メーカーではコスト削減に加え原料コストの軟化を反映させ通期では黒字を確保する見通し。
第2位 ダイレクトマーケティング活発化 生活者への価値訴求に焦点
建築汎用分野では、塗料メーカーによる最終顧客である生活者に価値訴求をするダイレクトマーケティングが目立っている。日本ペイントはカラモニーを再構築し、生活者に向かうチャンネルとの性格を鮮明化させる。関西ペイントはアレスシックイを切り口に需要創出を図っており、塗装体験教室を実施するなど生活者との距離を縮める。"楽しさ"などの生活者価値の根源へのアプローチが広がっている。
第3位 高反射率塗料 JIS化に向けて本格始動
高反射率塗料の製品JIS化に向けた動きが本格的に始動した。既に日塗工ではメーカー、使用者、中立的第三者を交えたプレ委員会でたたき台となる素案を作成。その素案をベースに約1年をかけJIS化に向けた検討を進めていく。JIS化成立は平成23年秋頃のスタートを目指す。また、今回のJIS化は屋根向けを目的としているため、一般屋根用塗料のJIS化も同時に進められている。
第4位 ネット販売規模が拡大 年商で億単位のサイト出現
インターネットによる塗料の販売が活発化、年商で億単位を売り上げるサイトが出始めてきた。実店舗にはない利便性とダイレクト性が需要を発掘している形。「塗料は半製品だからネット販売には向かない」との概念はもはや過去のもので、いち塗料販売店の事業として立派に成立し始めている。反面で価格競争など比較購買が容易なネット販売ゆえ、価格に左右されない商品戦略やサポートに工夫を凝らす。
第5位 元請施工店ネットワーク相次ぐ 顧客視点でサービス高度化
元請施工店を組織したネットワークビジネスが活発化している。専門工事業者である技術力にサービス力を付加することで新たなビジネスモデルの構築を図ろうとしている。ルミフロンサポートシステム(旭硝子)やプロタイムズ(プロタイムズ)など多くのネットワークが参入。顧客満足度の視点に立った集客力、接客力、施工提案、アフターフォローなど、これまでにない高付加価値が見られる。
第6位 工業塗装高度化協議会 VOC対策成果を発表
工業塗装高度化協議会(日本工業塗装協同組合連合会と日本塗装機械工業会の共同発足)が6月18日、VOC対策セミナーを開催した。協議会では環境負荷低減に効果的な対策を求めて活動しており、VOC削減とともにコスト削減を実証した成果をセミナーで発表した。コーターと設備機器メーカーとの共同研究のため、現場に即した対策や新技術の開発に取り組んで業界力向上を図っている。
第7位 長期優良住宅普及促進法が施行 元請対象物件の減少必至
6月に長期優良住宅普及促進法が施行された。条文にはハウスメーカーなどの建築業者が築後30年以上にわたって維持保全しなければならないと明記。住宅の塗り替え需要で塗装店による元請化が広まっているが、少なくとも同法の認定住宅に関しては元請受注できなくなってしまう。今後、ハウスメーカーやビルダーが建てる物件は同法認定基準がベンチマークとなることが予想される。
第8位 キャッシュ&キャリー事業拡大 新規参入企業増える
キャッシュ&キャリーの強みはデリバリーコストや営業コストを省くことで激安価格を可能にする点。事業拡大を続ける大関は自ら開発し、自ら大量に売り切ることで展開力を高めてきた。新たに、来店の利便性を強めた大型モデル店を川口市にオープンし、多店舗化を見据える。また、佐藤産業は「サットショップ」をオープン。刷毛1本からプロ品質の良品が買え、品揃えも豊富、副資材のコンビニが誕生。
第9位 古河機械金属がトウペを子会社化
古河機械金属はトウペの株式を公開買付により取得し、トウペの第三者割当増資を引き受けることを決定した。古河機械金属は、現在22.17%を保有する筆頭株主だが、買付後には55.69%を保有する予定。連結子会社となるトウペは遮熱塗料のバージョンアップによる分野拡大などで事業採算の改善を急ぐ。営業拠点の統廃合、技術部門の営業支援体制の見直しによる固定費削減を図る。
第10位 BCJ赤穂工場を関ペに売却 生産体制の再編図る
BASFコーティングスジャパン(BCJ)・赤穂工場の関西ペイントへの売却が決まった。これに伴って05年に開始した同工場で生産している船舶塗料受託製造は解消される予定。これはいちメーカーの生産集約の動きを超えて業界全体の生産体制の限界を象徴しているとも言える。縮小する国内市場への対応で先行するためには、高い製造原価にメスを入れることが迫られている。
番外編
ペイントショー中止
国内市場での需要減が響く
4月開催予定だった業界随一のビッグイベントのペイントショー(大阪開催)が中止された。金融危機に端を発した景気後退が大幅な塗料需要の縮小となっていることを受け、「ここ2年くらいは需要の回復が望めない先の見えない状態」(小林正受会長)といった業界の厳しい現状への認識が中止理由となった。理事会においても反対意見がなく、危機感を共有して乗り切っていくとの認識で一致。
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