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2010年01月06日

企業動向  製品:塗料

何ができるかを"見える化" ニッペ 汎用遮熱「サーモアイ」

日本ペイントは遮熱塗料シリーズを「サーモアイ」として統合し、市場展開を加速する。他社にないカラーバリエーションと遮熱シミュレーションを加え、トータルな形での差別化を打ち出した。
サーモアイは屋根用と路面用のカテゴリーに分かれ、屋根用は「サーモアイ4F」のフッ素樹脂系をはじめ、シリコン系「サーモアイSi」、ウレタン系「サーモアイUV」の他、「サーモアイヤネガード」「サーモアイ1液Si」「サーモアイ水性Si」と幅広いバージョンをラインアップ。路面用は「サーモアイロードW」。


差別化はまずカラーバリエーション。独自に"slow color"コンセプトを立ち上げ、近代景観とヒットカラーを提案。風土との調和を目指す。
このためファクトリーカラー、ファミリーカラー、ロードカラーに3分類。ファクトリーカラーは工場や倉庫などの屋根に対する推奨色として清涼色をセレクト。クールローズブラウンなど16色、各色の反射率を明示。ファミリーカラーは主に戸建住宅の屋根用として24色を選定。これにも各色反射率を明示した。ロードカラーは路面・床用カラー12色。
遮熱色にカラーコンセプトをからめた展開は同社が初。「遮熱塗料の景観形成要素をアピールしたい」(担当者)との狙いがある。
遮熱シミュレーションは同社が独自に開発し特許出願中。立地条件、建物サイズ、構造条件などを入力すると、4カ月平均の屋根表面温度、天井表面温度、自然室温などがシミュレーションできる。また電気料金、原油、CO2などの削減の目安を示す。


このシミュレーションは日本大学学生寮などで使用され好評だ。「クライアントは営繕の立場から目安を欲しており、シミュレーションは訴える力を持つ」と話す。遮熱塗料の効果のひとつの見える化といえる。
またサーモアイのターゲットとなる生活者アプローチも工夫されている。工場向けのパンフレットとは違って、専門的な言葉を避け遮熱塗料でどうなるかを図解(チャート)した内容。目で見て分かる工夫がされている。
サーモアイは同社の遮熱事業「ATTSU-9」の技術を導入し、一般業務用としての性能を付与して開発された。その特徴は下塗りのシーラー・プライマーに反射特性を付与することで3工程化を実現。シーラー・プライマーとも造膜性を有しているので、上塗りの仕上がり感が向上。また上塗りに新たな顔料技術「赤外線透過混色」を採用。


こうした技術特性を有する「サーモアイ」だが、販促の主眼はコンセプトにある。遮熱機能と景観形成とを組み合わせた色彩戦略にそれがうかがえる。遮熱機能といっても建物によって効果は千差万別。パフォーマンスを個別に定量化することは難しい。その一方で効果の目安を知りたいニーズは高まっている。シミュレーションによるデータがあれば採用の踏み出しのハズミになる。
つまり機能を機能として訴えるだけでは差別化を鮮明に浮き出させることは難しい。競合メーカーとのデータ合戦だけではクライアントを混乱させるばかり。遮熱塗料でできる世界、価値を見える化する方向がコンセプトというわけだ。


担当者は「何ができるかのイメージをつかんでもらう上でコンセプトは重要になる。データ的にはシミュレーションがイメージの裏付けとなる。まず入口で差別化することが競合の中で優位に立つポイント」と話す。


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