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2010年01月26日
国内初、超高層ビルで粉体塗料採用 建築需要でのポテンシャル高まる
三井住友銀行本店ビルディング建設工事は皇居前の旧・JFEビルを解体した5,430m2の敷地に、新たに高さ約120m(地上23階・塔屋2階、地下4階)の超高層ビルを建設するもの。施主・三井不動産、設計監理・日建設計、施工・同建設工事JV(鹿島建設他)で、平成22年夏頃の竣工予定。
このビッグプロジェクトの内外装カーテンウォールで高耐候性ポリエステル粉体塗料(タイガードライラック製)が採用された。使用面積は約30,000m2に及び、いち案件としてはこれまでで最大級。更に溶剤型焼付フッ素樹脂塗料が常識であった超高層ビルで国内初の採用になったことから、粉体塗料の建築への適用といった観点でもシンボリックな案件として注目される。
CWの塗装仕様に関してはJVの鹿島建設が提案。超高層でのポイントとなる塗膜の耐候性については「建材用アルミ有機塗膜のスタンダードとなっているAAMA(米国建築製造共同組合)規格の2604をクリアしており、外部でも問題なく使用できる。更にCWのような型材の場合、エッジカバリング性では厚膜を付与できる粉体塗料の方が優位で、トータル性能で溶剤型焼付フッ素塗料と遜色ないとご提案、了解を頂いた」(鹿島建設建築管理本部・野平修技師長)とコメント。
更に、VOCレスによる建築からの環境負荷低減、フッ素に比べ色相やテクスチャー、メタリック感のバリエーションが豊富といった意匠的な優位性も採用のポイントとなったようだ。
CWメーカーはトステム、新日軽、三協立山アルミで、それぞれタイ、中国、日本で塗装を行った。
グリーンビルディングへの世界的な流れの中で、既に海外ではヨーロッパを中心にアルミCWの粉体塗装化が定着。出遅れていた国内でも粉体塗装を中心としたアルミ建材塗装の世界的品質規格・認証システム「クオリコートジャパン」が発足するなど機運が盛り上がりつつある。今回、国内初となる超高層案件で採用されたことで建築業界における認知が一気に高まりそうだ。
鹿島建設建築管理本部 建築技術部技師長 野平修氏に聞く
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パーテーションや見切材など内部では既に多用されている。傷つきにくいし、使い勝手が良いとの評価だが、外部に関してはまだフッ素樹脂焼付塗料というゼネコンが多いと思う。当社では既に7-8件のビル建設で外装でも粉体塗料を採用しているが、あえて積極化している理由は、建築における環境対応を考えたとき、明らかに溶剤型フッ素よりも粉体が優れており、チャレンジしていかなければならない課題だと思う。また施主サイドから環境対応を考えてほしいとのリクエストが高まっており、外装においても今後粉体塗料が増えていくだろう。
心理的にもその方が受け入れやすいという側面があるだろうが、現状では塗料価格が数倍というコストの壁が大きい。当社でも物件の一部で試験的に採用したが、実物件で評価をしてみたいとの考えからでコスト的にはハードルが高い。今回の超高層案件でご了解いただいたように、性能的には高耐候性ポリエステル粉体で対応し得ると思う。
AAMAは高耐候有機塗膜の規格として日本に20年来浸透しており度外視はできない。粉体はクオリコートの評価があるので、例えばクオリコートのクラス何番はAAMAのどの規格に該当するかなど、当面は併記するかたちになるだろう。
明らかに海外の方が優位。CWそのものも少し大きな物件だと海外で製造するわけだから必然的に塗装も海外で行われる。ただし大型物件以外では海外生産のメリットがないので国内で賄うことになる。
最終的には各CWメーカーの判断になるが2,000-3,000m2までは国内、5,000㎡を超えると海外ということが一般的に言えるのではないか。また粉体塗装ラインは海外の方が進んでおり、国内で建築需要に対応できるコーターが少ないという事情もある。今後の進展が待たれる。
内製化できるコストメリットからCWメーカーは当然それで営業展開したいだろう。しかし電着はアルミの生地が見えるので意匠的に制約がある。施主や設計にデザイン的な要望がある場合、有機塗膜を使うケースが増える。更に有機塗膜でもフッ素系がモノトーンだけなのに対し、粉体塗装では有彩色やテクスチャーのバリエーションが豊富。設計者にとって選択肢が広がる。
残念ながら国内の塗料メーカーは完全に出遅れた。粉体塗料に関しては海外メーカーの方が開発が圧倒的に早く、建築での実績も豊富。日本はガードレールや信号機、片や超高層ビルで多数の実績があり次元が異なる。CWの生産地が海外主体ということも併せ、参入は厳しいだろう。現状、建築においては海外品が主体となる。
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