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2010年05月10日
携帯・PCに広がるインモールド加飾 高意匠・省工程に対応(UV・EBコーティング特集2010から)
インモールド加飾はインモールド工法やインモールド成型とも呼ばれ、樹脂成型の際、金型内にデザインを印刷したフィルム(転写箔)を挟み込み、そこに樹脂を流し込んで成形と同時に絵柄を転写する技術のこと。In Mold Decorationの頭文字を取ってIMDと呼ばれている(図参照)。
フィルムはポリエステルフィルム、離型層、保護層(ハードコート)、印刷層、接着層の構成となっており、印刷層にカラー層や蒸着層などと組み合わせることでさまざまなデザインが表現できる。溶融した樹脂が金型で冷却されて固形化され、その後紫外線硬化させる場合が多い。
また、インモールド加飾ではIMDの他にIML(In Mold Lamination)と呼ばれる工法がある。IMDでは印刷が転写されるのに対して、IMLではフィルムごと貼り付けられる。そのため耐久性や耐薬品性に優れた物性を有する。
インモールド加飾のマーケットは携帯電話やパソコン、自動車内装部品、化粧品などで採用が増えており、携帯電話やパソコンではIMD、自動車内装部品ではIMLの採用が目立つ。
圧倒的なNissha IMDブランド 日本写真印刷
携帯電話とパソコン向けにIMDで圧倒的なシェアを占めているのが日本写真印刷だ。同社は加飾フィルム事業としてIMDをメインに展開しており、事業売上高は約500億円。
転写においては40年以上の実績があり、成形同時転写の歴史は1983年に化粧品やポータブル音楽プレーヤーに採用されたのが最初。その後、1990年代後半には携帯電話に採用され始め、2000年から急激に普及した。
その理由について、産業資材・電子事業本部の事業戦略グループ長の伊藤忠広氏は「デザインなど意匠性に優位性があり、フィルム・装置などシステムでグローバルに対応できる体制ができているため」と分析する。
同社ではNissha IMDターンキーシステムとして、IMD箔、IMD金型、箔送り装置といった製品単品での供給から成形技術、そして成形品まで全プロセスでの供給体制を整えている。
加えて、既存の成形機をIMD仕様に変更することも可能なことから、成形メーカーでの採用拡大につながった。
また、2006年頃からはノートパソコンが急激に普及していった。工程が短縮できる上、高意匠がコストを抑えて実現できる点が評価された。塗装の場合では塗装工程後に泡やブツといった不良品を判断するが、IMDでは金型から出てきたときにその判断ができるのも大きなメリットだという。塗装では塗膜とならず吹き捨てとなってしまう塗料が多く、その分VOCの排出となってしまう問題も指摘する。
「電化製品に求められる要素は機能からデザインやステータスへと変わってきており、今後は液晶テレビやプリンター、エアコンなど家の中にある物へNissha IMDを広めていきたい」と伊藤氏は話す。
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