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2010年06月25日
万能に近い汚れ除去性能 「スーパーブラストオフ」 塗装分野へ参入
今年2月、東京都が所轄する港湾施設の建造物外壁の磁器タイルの汚れ除去に「スーパーブラストオフ」が全面採用された。都側は新洗浄システムのため環境・安全のチェックを独自に実施。その結果、洗浄排水を下水に放出しても問題がなく「極めて安全性の高い洗浄剤」との確証が得られた。またこれより先に航空自衛隊の百里基地に展示してあるジェット戦闘機の洗浄に採用されている。
民間の採用は多くあるがスーパーブラストオフは汚れ除去が困難とされるラスタータイル、パールストーン、砂岩、アルミ、熱反射ガラス、水性塗料、大理石、白木、ゴムなど幅広い適用性があるのが特色。従来の洗浄剤は各種タイプを使い分けて使用する必要があった。
90%以上生分解の性能
スーパーブラストオフは米国・エルスコ社が開発した製品。大学や研究機関と共同で開発したが、あえて特許申請はしないスタンス。成分は脂肪酸ナトリウムやコーン油など植物系が中心。主成分に何段階かの加工プロセスを加えることで洗浄力を発揮する。
米国でスーパーブラストオフが注目されるようになったきっかけは、航空母艦の飛行甲板の洗浄剤としてのテストで唯一合格した製品となり、これを契機に米国海軍はもとより軍関係や米国政府機関からの承認を獲得。特に米国海軍からはスーパーブラストオフの生分解性は証明を受けた唯一の洗浄剤となっている。
航空母艦の飛行甲板は離着陸するジェット機による多種多様な汚れがこびりつき、汚れレベルは最高水準。汚れを放置すれば事故につながる懸念もあり、定期的洗浄は不可欠。スーパーブラストオフは濃度をコントロールすることで落としにくかった汚れにも対応でき、甲板員がブラシを使って洗浄している。既に大型航空母艦で導入され、飛行甲板のみならず艦内外の洗浄に採用。しかもスーパーブラストオフで洗浄した後は錆びにくくなるとの評価まで得られている。
この汚れ除去性能に関しては、スーパーブラストオフの成分であるプロコソール#1の働きによるとされているが、ノウハウは一切開示していない。使い勝手が良いところも特色。用途に応じて水・海水で希釈でき、洗浄方法は超音波、高圧洗浄機、シャワー、スプレー、ブラシ、刷毛、ローラーなどが利用できる。
適用素材を選ばない
またどのような素材に対しても安全に使えるメリットがある。外壁の水性塗料塗膜に対してもダメージを与えることなく汚れだけを除去。腐食や変色はない。しかも汚れを除去した後の洗浄が不要で、洗浄剤成分が残留しても再汚染の心配がない。
当然人体への安全性に関してはUSDA(米国農務省規格)の食肉工場床・壁洗浄の基準をクリア、またドイツ分析協会(DAI)の食品処理用規格にも適合。日本国内の安全基準に関しては必要に応じて申請していく方針。
スーパーブラストオフは建物クリーニング業界で国内実績があり、大手不動産会社、ハウスメーカーからの認定・指定洗浄剤として評価を得ている。国内販売権を有するオーブ・テック(本社・東京)は更なる拡大を目指し塗装分野への参入をスタート。「塗装周辺分野の洗浄ニーズは潜在性が高く、これまでの洗浄剤では対応できなかった汚れの解決策を提供できると思うので、全国的な販売ネットワークを構築したい」(代表取締役・筒井和夫氏)との意向を示す。
問い合わせTEL03‐5997‐1691
主な安全規格
○ASTM(米国材料試験協会) ▽材料・生分解性
○MIL(米軍規格)、NAVMACLANT(米海軍規格)
○USDA(米国農務省規格)▽食肉工場床・壁洗浄
○OSHA(米国労働安全衛生局)
○DIN(ドイツ工業規格)▽生分解性、MSDS基準
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