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2010年06月29日

マーケット:海外  企業動向

東莞連結、海外4拠点+α オリジン電気中期経営計画 塗料売上200億円に挑戦

オリジン電気(本社・東京、社長・柏木俊雄氏)は5月27日、初年度単体黒字化と新規事業の層性を骨子として、連結売上高477億円、経常利益7.5%の達成を目指す中期経営計画(2011年3月期~2013年3月期)を発表した。塗料事業(ケミトロニクス)に関しては売上200億円に再度挑戦し、中国・東莞拠点の子会社化を含むアジア圏でのスタンスを強化、更に欧米市場で提携再編を実施し、グローバル展開の深耕を図る。またシビアになっているコスト競争については原材料調達から見直すなど、国内外一体の生産効率化を進める。

同社はエレクトロニクス事業(電源機器、半導体デバイス)、メカトロニクス事業(精密機構部品、システム機器)、ケミトロニクス事業(合成樹脂塗料)の3部門で構成され、それぞれの売上(2010年3月期)は106億7,000万円(42.3%)、43億300万円(17.1%)、102億4,100万円(40.6%)。このうち塗料部門のみが営業利益17億8,600万円を確保したものの、他部門は営業損失となっている。
2010年3月期は3部門とも大幅な減収となったが、下期のみでは黒字化を達成。特に下期以降は大型受注の成約などもあり、2011年3月期での全部門黒字化に手応えを見せている。
ケミトロニクス事業は同社収益を支える基幹事業となっている。中期経営計画で2010年3月期売上102億4,100万円から3年間で70.5%増の200億円へと大幅伸長を目指す。2011年3月期は130億円。


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このため重点施策として市場性を重視した新製品開発、グローバル展開の推進、利益率確保と改善を推進する。
市場性重視の背景にはノートPCの小型・廉価品の増加により、インモールド成型など塗装レス化が拡大し、価格競争が激化していることがある。「PCは中国で約70%が生産されているが、この市場が予想以上にシビアになっており、成型品へのシフトは出筋だったので影響が大きかった」(藤澤実事業部長)という。


中計では自動車分野を基軸(ベース)としてパソコン・携帯電話(モバイル製品)の売上回復を図る。新製品開発は高付加価値が見込める市場に集中する一方で、コスト対応製品の投入も話題に挙げる。高付加価値製品と汎用製品とのバランスが重要との認識。
グローバル展開は2011年3月期において中国・東莞拠点を子会社化し連結対象とする。これにより海外連結子会社は3拠点から4拠点に増加。更にタイの既存拠点の強化の他、ベトナム、インド市場をにらんだ展開を進める。インドに関しては「3年間での拠点進出は念頭にないが、フィジビリティーを進め足がかりをつけたい」(同)意向。また欧米市場は提携再編を行って市場ポジショニングを明確なものとする。


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海外事業の売上は2010年3月期で62億7,800万円(38.7%)で、リーマンショック前の08年3月期の89億4,400万円(44.0%)に比べ大幅に減少。これを2013年3月には90億円まで引き上げ、海外売上比率を55.0%に高め、内外逆転を見込む。中計達成の鍵は海外売上増につながる。このため新たな拠点作りも想定する。
「国内と海外を一体のものと考え、拠点間アライアンス、人員を海外に積極的に配置をしていく。まずは人的経営資源をパワーアップさせ、競争力向上につなげていきたい」(同)。
利益率の確保には「よほど覚悟して取り組まないと難しい」(柏木社長)状況にある。これまでは市場の棲み分けがある程度あったが、安値攻勢をかけるメーカーが領域を崩してきているため「品質と価格のバランスをうまくとらないと高い収益は見込めない時代」(同)と判断。


このため徹底したコスト管理を実施していく。原料の海外調達の拡大、半製品の逆輸入の施策の他、生産工程を内外一体で再編成し、効率を改善する。更にITシステムを活用することで生産の集約化を図る。しかしポイントは「新規顧客の開発」に置き、新市場へ積極攻勢をかける構え。

〈解説〉オリジン電気の塗料事業の歴史は古いが、長くコア事業となってきたのは電圧分野。しかし今やエレクトロニクス事業を売上比率で上回り、収益では全社を支える中心事業となっている。今回の中計のコンセプトは「グローバルニッチ&カスタム」。最大課題は3事業間をつなぐシナジーの発揮。研究開発室をシナジーセンターとして新事業領域をクロスオーバーしていく取り組みが始まった。



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