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2010年07月16日

企業動向

「手軽で身近な再生リフォーム」確立 需要顕在化の盲点つく 染めQテクノロジィ

染めQテクノロジィ(旧社名・テロソンコーポレーション、本社・茨城県五霞町、代表取締役会長・菱木貞夫氏)は、リテール(小売)市場のヒット商品「染めQ」を用いたインテリア総合リフォームを本格化させる。ナノ塗料の特性を生かしインテリアのあらゆる部材、アイテムを新品同様に再生させる各種工法を確立。中でもバスタブリニューアルへの反響は大きくビジネス化が秒読み段階に入った。従来のリフォームに欠けていた"手軽さ、身近さ"を売りに新たなリフォーム需要を喚起する。

顔料など塗料の組成をナノレベルで微粒化した「染めQ」は、素材(被塗物)の奥深くまで入り込むため通常の塗料に比べ密着力が格段に強い上、素材の柔軟性や質感にも影響を与えない。皮革や布、樹脂、金属、陶器、木材、ガラスなど各種製品の着色再生アイテムとしてヒット、ホームセンターやドラッグストアなどリテール市場で売上を伸ばしている。
この「染めQ」を核としたリフォーム事業を本格化する。バスタブやキッチン、トイレ・洗面、壁紙、フローリング、建具、家具、調度品など傷み、劣化したあらゆるインテリアエレメンツを新品同様に再生する「ABCリニューアル」として体系化した。


現状、リフォームの実質的な市場規模は4-5兆円といわれており、当初の期待ほど市場は膨らんでいない。菱木会長はその理由を女性の美容に例え、「整形手術的な捉えられ方をしているから」と説明する。「美しくなりたい(住み心地を良くしたい)といった万人に共通するニーズに対して、美容整形(リフォーム工事)まで踏み込むのはほんの数パーセントに過ぎない。理由は費用や医師(施工業者)、施術後(品質)への不安感がハードルになっているから」と、潜在需要を掘り起こしかねている現状を指摘。
それに対して「ABCリニューアル」は「ほとんどすべての人が行うお化粧と同じ"日常感覚"のリフォーム」として創生、潜在需要を顕在化させる。


基本的には「染めQ」をコーティングするだけで新品同様に再生できるため、設備の取り替えや大掛かりな工事を伴う従来のリフォーム工事に比べ費用、工期を大幅に低減、ハードルを引き下げる。またリフレッシュのみならず色の変化やアンティーク仕上げなど住まい手に新たな楽しみを付与できる点、更に「モノを長く大切に使う」といった社会的な時流にも合致、「身近で手軽、費用対効果が明瞭な新たなリフォームスタイル」の需要創出を狙う。


「ABCリニューアル」の中で柱と位置づけるのはバスタブを含む浴室リニューアルだ。FRP製を主体としたユニットバスは住宅だけでなくホテルなどの施設を含めると数千万という膨大なストック。特に水まわりの衛生性が稼働率や入居率の第一要件となる賃貸住宅やホテルでは浴室再生は切実な問題。
これに対し、これまでもさまざまな企業がバスタブ再生に取り組んできたが、費用や工期の折り合いだけでなく、割れや剥がれなどのクレームも多発、ビジネスとして成立してこなかった。
同社でも4年前から「染めQ」によるバスタブ再生をスタート。「ナノ粒子で素材と一体化し、かつ超薄膜のため温冷サイクルの影響が少ないことからバスタブ再生には最適」であったが、施工にまつわる種々の要因でトラブルも伴った。トライアンドエラーでそうした要因をひとつひとつクリアし、4年の歳月を掛けてクレームレスなバスタブリニューアル工法として確立、満を持しての本格スタートとなった。


更にナノ粒子の材料は乾燥時間がわずか数分と極めて短い。このため追っかけでの作業が可能で、生産性を飛躍的に改善、発注側、受注側双方にとってのメリットを明確にした。
既に国内最大手のビジネスホテルチェーンで施工実績を重ねる他、賃貸管理の大手不動産会社とのビジネスも進展。また住宅向けではホームセンター大手のトステムビバが「ABCリニューアル」の窓口カウンターを旗艦店に設置。周辺住民の予想以上の反響から全店展開に踏み切る構え。


こうした動きを受け、全国的な需要の受け皿となる「ワークステーション」の育成、研修を始めた。1泊2日のスクールは、「ABCリニューアル」をビジネス化するための研修と、バスタブ再生の施工実地研修で構成。特に実地研修は「クレームにつながる危険ポイントを徹底的に指導」しているのが特徴だ。施工方法はほぼ標準化されており特段のスキルは要しない。
修了者はワークステーションとして自動的に登録、「ABCリニューアル」施工を始められる。スクールの費用は受講内容によって20万円から35万円。既に50組ほどが受講している。
同社が「ABCリニューアル」のビジネスパートナーとして特に期待を寄せるのは塗料販売店だ。塗料販売の需要環境が厳しくなる一方、「長年、地元で培ってきた信用や実績といった背景が新たなリフォームビジネスを始める上での資産になる」と見るため。


5月下旬に行われた研修スクールに参加した建築用塗料販売店の経営者は取引のある有力塗装会社を伴っての参加。「バスタブリニューアルは地域の不動産会社の反応が予想以上に高い。また金融機関からも他業種とのビジネスマッチングの話が持ち込まれるなど、早期の事業化を狙っている」とコメント。共に参加した塗装店経営者は、「現在、住宅外装の元請けで伸ばしているが、他社との差別化、新たな需要創出の目玉として取り組みたい」と積極的。
消費者サイドから見た「手軽さや身近さ」は従来のリフォーム市場で欠落していた概念。市場の反応が注目される。


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