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2011年08月30日

企業動向

NEWショップ時代 "損得抜き"の塗装教室 トラヤ塗料店(倉敷)

一般顧客への販売は売上の30~40%を占める。リーマンショック時にも大きく落ち込むことなく「安定した分野」(社長・片岡俊二氏)となっている。創業以来プロと一般客を分け隔てすることなく対応してきており、徹底的にコミュニケーションを図ってきた。塗装教室を導入したのもそうしたポリシーからだ。
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店舗外観。専門店性をアピール

開催した塗装教室は300回を超える。7年前から定期開催しており、そのたびに案内チラシを5000~6000枚ポスティングしている。それでも地域への浸透度は低いと考えている。50~60歳代中心の集客から40~50歳代まで拡大していくことがテーマ。「塗装教室は損得を考えていては継続できない。専門店であることの社会的意義と使命」(片岡社長)と割り切っている。
同社は先代の創業以来、プロと一般客を分けることなく対応するスタンスを貫いてきた。プロスペックを一般の消費者にも分かりやすく説明して売るスタイルがポリシー。特にショップを通じての接点を重視した展開をしてきた。


片岡俊二氏が社長に就任してまず手をつけたのがショップの在り方。ラックが置かれ、見通しの悪い店内は気軽に入れるような雰囲気ではなく、所狭しと商品が陳列され、顧客の回遊性も確保されていなかった。そこで参考にしたのがコンビニエンスストア。その間もちろんショップ設計の専門書をあさってみたが、今一歩ピンとくるものがなかった。
「日常何気なく利用しているコンビニは世代を超えた集客力がある。つまりショップ力があることに気付きました。そこで何軒かのコンビニを回り、レイアウト、陳列方法を研究しました。店の方からは当然変な客と思われたでしょうね」と笑う。


コンビニではラックの高さ、通路の幅などをポイントにチェック。メジャーを出して測るわけにはいかないので、通路の幅は歩幅を目安とした。こうしてショップの改造に着手。目隠しのようなラックを整理し、ラックの高さはコンビニのラックと同じにした。回遊できる通路を確保し、コーナー展開ではエンドに売れ筋(注目品)を置き、レジのカウンターには「ついで買い」品をさりげなく配置。コーナーの表示も「刷毛・ローラー」コーナーなど大きな文字で表記し、視認性を向上させた。
店舗中央にはテーブルと椅子を置き、コンサルティングスペースを設けた。こうした工夫により、来店客の動きは2つに大別されるようになった。来店して店内を一巡して品定めをするパターン。もうひとつは相談のテーブルにつくパターン。これによって店側の対応もストレートになったという。


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見通せるレイアウト
 

「まだまだショップとしては未完成。不満だらけ」と話す。その理由は狭小なスペース。狭い中で工夫するには限界の面もあるが、もっと専門店であることをアピールする店舗構成があると考えるからだ。
塗装教室定期開催のきっかけは、意外と「自分で塗りたい」と考えている顧客が多いことに気付いたためだ。それ以前から塗料の相談の電話が入ると「まず現場を見る」ことに徹してきた。ただモノとして売るのではなく、顧客の本当に困っていることは現場から探るしかないとの判断がある。当然のことのようだが、これを励行するには大変な労力がいる。しかし同社では現場を見てからコンサルティングする姿勢で、一切手を抜かない。


従って1回の塗装教室は3時間。これでも足りないくらい密度は濃い。「ローラーなど使う道具の説明でも1時間くらいはしたい」と苦笑。塗装体験を重視する時間配分で、参加者もだれることはないと言い切る。
定員は5名と少人数制。参加者が1名のときでも開催してきた。こうした努力から口コミ効果で徐々に認知度は高まっているが、塗装教室は営業と一線を画する立場。「損得でやると必ず対費用効果を考え、自ら壁を作り、中断してしまうケースが多い」と専門店のアイデンティティのための開催と位置づける。


最近若い30代の人が家を新築する場合、自分らしい住空間やエコ指向から塗料・塗装への注目度が上がってきている。同社も地元のゼネコンとコラボした企画提案をするケースが目立つ。若い層、特に女性層を客として取り込むというテーマが浮上。「色彩の持つ感動を伝える工夫をしていきたい」と新たなチャレンジに向かっている。
◇所在地:岡山県倉敷市笹沖1325-3、TEL086-422-9937

色彩提案では迷う客が多い。色見本帳を見て色決めできる客はいない。当社では手間をいとわず塗り板見本を作成して色を確認してもらっている。決して「こうした方が良い」というような色の薦め方はしない。選択権は施主の側にあるのだから、自分の色を発見する喜びにつなげる提案を重視している。(談)


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