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2011年10月04日

企業動向

NEWショップ時代 強く訴える力をつけたい 高見商会(兵庫)

自然環境が豊かな地方都市に立地している。エリアでの店の知名度はあるものの、商売に直結していない。カラモニー店の看板を掲げ、生活者対応してきたが、いま一歩踏み込みが弱い。「生活者視点に立つには、中途半端なアプローチでは本当の信頼性は生まれない」(社長・高見文丈氏)と反省する。本腰を入れた展開を模索中。
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路面からの視認性は高い

先代から事業を引き継いだときに言われた言葉が耳から離れない。「大きな柱で事業を支えるのではなく、小さい柱をたくさんつくれ」とのアドバイス。現状から将来を見通すと重みが増していると痛感している。
「目先の業績を上げるため、とかくボリュームの多い顧客を追うことになる。それでもローカル市場では限定されるし、エリアが拡大する分、サービスコストが増し、大手ユーザー相手の商売の収益性は必ずしも良くない実態がある。地域密着による生活者ニーズを吸収していくことが、小さい柱で支える近道と考えている」(高見氏)


5年前、同社はニッペホームプロダクツとタイアップして大手ホームセンター内にイン・ショップを出店。イン・ショップはいわばテナント出店の方式で、ホームセンター内に塗料専門店を出し、コンサルティングセールス機能を付与することで塗料コーナーを活性化するのが狙い。
「現状は採算面ではトントン。しかし出店した意味合いはビジネスの拡大と同時に、生活者と接することで我々がそのニーズを吸収し、事業全般に注入して新しいビジネスモデルを構築するところにあります。生活者ニーズの実態とは何か、まだまだ分析しきれていません。正直難しい」と本音を漏らす。


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店舗正面はコンサルティングスペース

それでも塗料に関してはコンサルティングの必要性が痛切に実感できたという。「ひと口に塗料ニーズといっても生活者のウォンツ(欲求)は多種多様。当たり前のことですが、顧客ごとにニーズが異なる。さび止めしたいニーズがあったとしても、そのサビや劣化の状況を聞いただけではニーズは分かりません。その周辺を含めた要素、例えばいつペイントしたいのか、今すぐなのか時期をみてなのか、誰がやるのかなど」。このため塗料は、ホームセンターに置かれている他の商材と同じように商品を陳列しパンフレットやマニュアルを置けば売れるという商品ではない。使う側の場面に合った適切なアドバイスこそが塗料の商品価値を向上させると説明する。


「とにかく塗料は半製品であることをまず売る側が自覚する必要がある。木材のようなDIY資材の半製品性と違うことも理解しなくてはならない。塗料は形のない商品。それを塗膜にするための塗るプロセスが伴う。生活者にとって塗ることは、初体験の場合は特に勇気がいることだと分かります」。
同社ではカラモニー店としてのショップ展開をしてきているが、生活者の実態が分かるにつれ、ショップの在り方も従来の形態に限界を感じている。道路に面した側はガラス張りで外からの視認性が高い。このため現状はコンサルティングスペースを前面に出し、塗り板サンプルを壁に展示するスタイル。一応形の上では相談しやすく明るい雰囲気はある。


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店舗内はとても明るい雰囲気

しかしいくつかの問題点があるという。そのひとつが訴える力が弱いということ。「塗料専門店、塗料屋という形態は、こちら側が思っているほど伝わっていない。漠然と『塗料を扱っています』では来店してもらえるモチベーションにはならない。例えば錆止め塗料は選択肢であって、お客さんが困っていることは"さびる"ということ。その問題解決を具体化してショップから発信していかないとダメ」と糸口を探る。
もうひとつは対応力。ショップの奥に事務所があり、来店対応がすぐできるが、外からはショップ内に人がいないと映る場合がある。それと塗料や施工のノウハウがあっても、ニーズに適した説明能力とは別の話との見方。


「ショップは人と一体となることによって本当のサービスが期待できるとの見方を生活者は持っている。プロ相手の商売を1回否定しないと生活者の心はつかめない。例えば主婦感覚の対話やコンサルティング、そうした雰囲気からくる期待感がないと地域の塗料店にはなりきれないのではないでしょうか」。挑戦は始まったばかりだ。
◇所在地:兵庫県加西市北条町北条413-1、TEL0790-42-0353

高見文丈社長に聞く 
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塗料は生活の中でこそ輝く商品で、その意味で完全に消費財といえると思います。日常的に活用することでメンテナンスといった次元ではなく、生活を楽しくしたり生活の中の自己実現につながったり、本当に面白い商材。しかし売り方が確立されていません。生活者のウォンツを吸収できる売り方を模索したい。(談)


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