Web特集
2006年11月06日
建築塗料特集2006(塗料メーカー) デザインリフォームに向けて
多彩グレードを揃えニーズに対応 トウペ
トウペは外装塗り替え用として「トアアクセス21システム」を展開。微弾性フィラーにさまざまなグレードの上塗り塗料を組み合わせることで、多様なニーズに対応したシステムを提案している。
上塗り塗料は水性4種類、弱溶剤系3種類をラインアップ。外装市場は寒冷地など一部では弱溶剤が使用されるものの、主流は水性となっている。同社では水性のシリコンアクリル樹脂系や、ハルスハイブリッド樹脂系の採用が多い。ハルスハイブリッド樹脂塗料「ハイウェザーDC」は紫外線による樹脂の劣化が非常に少ないため、フッ素樹脂塗料に迫る耐久性を有する特長を持つ。また、高耐久性ニーズに伴いフッ素樹脂系も増えている。
今後の展開として、「外装は微弾性フィラーに上塗りという組み合わせが改修の完成形となっている。この先の方向性として、サイディングの塗り替えシステムの再構築など新たな形を模索している段階」(担当者)という。
ツヤ消し仕上げが好評 水谷ペイント
水谷ペイントは水系壁用塗料「ナノコンポジットW」の展開に注力。戸建てやマンション、レストランなどで実績を重ねている。
同品は塗膜中に超微粒子シリカをナノレベルで緻密かつ均一に分散させることにより、無機質塗料に近い塗料となっている。そのため優れた親水性によりセルフクリーニング機能を有し、汚れの付着を防ぐ。加えて難燃性、耐候性などさまざまな特長を持つ。
また、ツヤ消し仕上げというのも同品の大きな特徴。高級志向の設計士や施主から好評を得ている。担当者は「今は新築の外壁ではツヤ消し仕上げが主流となっているが、ツヤ消し塗料は耐久性の面で劣っていた。この製品はそうした流れにぴったり合った製品」と話す。同社は高付加価値の高級仕上げとしてターゲットを絞って展開していく。
表情を作るパワー 日本ペイント
日本ペイントが上市しているセラミック・シリコン系意匠塗材「INDYART CERA(インディアートセラ)」が好調。色だけでは表現できない高意匠性が評価されている。
同社では表情を作る塗材として「色を付ける」に加え、「さまざまなテクスチャーを付与」することをアピール。
主な性能は幅広い意匠の演出性の他、水性反応硬化形樹脂を採用した耐久性、ヘアークラックに追従する微弾性、防カビ・防藻性、水蒸気透湿性などに優れる。
表情を作る見本パターンは「ラフ」「ライン」「フラット」「クラッド」。ラフは主にコテを使って2‐3色をカラーミックスして手作り感のある表情。ラインは櫛型の施工ツールを使って壁にいろいろなリズム感を付与する。クラッドは吹付工法やデザインローラーで表情を作る。
機能特化で差別化 日本特殊塗料
日本特殊塗料の建築塗料のコンセプトは「スペシャリティ」にある。特殊機能に特化した展開が中心。その方向でデザインリフォームへの対応を図るスタンス。
「水性パラサーモ外壁用」は昨年上市したニューフェイス。既存の屋根用と組み合わせることで建物トータルの遮熱性を向上させるのが狙い。「施主からは屋根を改修するのに合わせて外壁もとのニーズが高い」とヒット商品に育成したい考え。また「NTダンネツコート」とのセットで「遮熱」「断熱」の省エネ設計も可能。これにデザイン性も加味していく考え。
温もりのある表情を 関西ペイント
関西ペイントが展開する意匠性塗材「デコラパレット」が着実に伸長している。「デザインリフォームの塗材として欠かせないものになってきた」と今後の成長に手応えを感じている。
同品は合成樹脂エマルション系仕上げ塗材。多彩なデザイン模様仕上げができる他、透湿性、防カビ・防藻性に優れる。防火材料認定品。
模様パターンの基本はコテによる「パッチワーク」「ラウンド」「トレース」「アーク」「アークランダム」「アゼクラ」「ラフグラベル」「かきおとし」、ローラーパターンとしては「アビラ」「レインドロップ」「ストリーム」「ソリア」、刷毛パターンは「ラウンドライン」「すすき」、吹付パターンは「スタッコ」「ラフスタッコ」「ゆず肌」。
「無機的な表情の建物に温もりのある意匠を」がセールスポイント。
100色・65デザイン エスケー化研
エスケー化研の装飾塗材はいずれも高成長を続け、新製品投入にも積極的。その中でトップランナーとなっているのが「ベルアート」。標準色100色、デザインパターン65種類は最大級のバリエーション。一般住宅から商業施設、学校を含む公共施設などの実績で他社を圧倒する。
シリーズには「ベルアート」(内外装)、「ベルアートSi」(内外装)、「ベルアートIN(アイエヌ)」(内装)がある。耐久性と優れた低汚染性で「ベルアートSi」への市場の注目が集まっている。
意匠性では「ナチュラル」「シック」「エレガント」「シンプルモダン」「クラシック」などがコンセプト。吹付、コテ、ローラー、刷毛による表情演出がある。「高級グレードニーズが高まっている」と担当者はコメントする。
完全ツヤ消し水性フッ素樹脂塗料 旭硝子コート&レジン
旭硝子コート&レジンは水性フッ素樹脂塗料の完全ツヤ消しタイプ「ボンフロン・マットSR」を展開している。同品は従来の塗料にはなかった落ち着いた質感と意匠性が表現できるというもの。
下塗りから上塗りまでオール水性1液型塗料のため低公害・安全性・作業性に優れた水性フッ素樹脂塗装システムを実現した。
主な特長は従来のツヤ消し塗料では表現できないツヤのない落ち着いた雰囲気を建物全体に表現できる一般的にツヤを消しすぎると耐水性や耐候性が低下するが、同品は従来のボンフロン水性フッ素樹脂塗料と同等の性能を発現するローラーによる施工が可能で、塗膜の厚みに関係なくツヤ消し塗膜が得られる―など。
品質プラスの要素 大日本塗料
大日本塗料の定番「ビルデック」の水性バージョン「水性ビルデック」が好調。高い環境適性に加え、ヤニ止め効果、汚染除去、高隠ぺい、防カビ・防藻、低臭、透湿性などの優れた性能がある。
意匠面では落ち着きのあるツヤ消し仕上げが特色。この表現性はビルデックで培った品質安定性と相まってデザインリフォームの材料としての評価がある。
同品のコンセプトは「優しさと機能の両立」。高い品質をベースに人にやさしく環境にやさしいデザインリフォーム材料としても注目される。
磁器タイル改修のスペシャリスト 菊水化学工業
菊水化学工業が16年前から展開するシート状の乾式内外壁仕上材「モダンアート」が新たな展開を迎えている。
「モダンアート」は、高強度アクリル被覆繊維の表面に天然石砕粒、着色骨材を熱硬化型アクリル樹脂で結合させた石材調シート材。深みのある格調高い意匠を実現する他、柔軟性を有することで、加工性、施工性に優れた特長を持っている。
これまで同品は、新築物件を中心に実績を重ねてきたが、「工程が早く、施工時に音、臭気がないことから、リフォーム市場への展開を強化している」(担当者)と、施主、ビルオーナーの窓口となる設計関係、ゼネコンに対しての提案営業を強化している。
また同社は、目地セメント、仕上げ塗材を手掛けていることもあり、土木分野、建築分野の両面で対応できるノウハウが強み。現在「モダンアート」を中心に、下地補修、仕上げを含めた磁器タイル改修工法への展開を進めている。
全国数百社に上る責任施工ネットワークを基盤に、磁器タイル改修のスペシャリスト集団としての需要拡大を図る。
多彩模様塗料でクロス貼りに対抗 インターナショナルペイント
水系塗料専門メーカーのインターナショナルペイントは、完全水系多彩模様塗料「IPカラフルアート」で、内装空間の意匠仕上げを提案する。
同品はクロス貼り仕上げに対抗するために開発された吹付タイプの内装用塗料。独自製法で粒子を均一化し、繊維状、雨滴状、鱗片状の粒子形状を単体及び組み合わせによって、ムラのない模様仕上げを実現する。
模様は粒子形状の違いで、「スタンダード」「200」「擬石・凹み」「備長炭」とシリーズ分けし、空間に適したテクスチャーを付与することができる。
主力の「スタンダード」の施工仕様は、刷毛、ローラー、スプレーで下塗りを塗布後、低圧スプレーで同品の上塗りと2回塗り仕上げ。
また同品の他、プライマーいらずで金属部に塗装できる水性金属用塗料の「IP水性メタルコート」を展開し、市場の評価を高めている。
トップコート不要の高意匠性塗材を展開 スズカファイン
スズカファインは、高意匠性・水性特殊架橋形塗材「ニュートーン」を展開する。「今は落ち着きを見せているが、ここ2‐3年で一気に伸びた」(担当者)と、厚塗りタイプの人気の高まりに追従する。
同品はコテ、ローラー施工に対応した厚付けタイプの高意匠塗材で、自由にテクスチャーパターンを創り出すことができる。またセラミックを配合した微弾性シリコン樹脂を配合しているため、クラックに強い他、可とう性、難燃性、耐候性、透湿性、防カビ・防藻性、低汚染性と多機能塗材に仕上がった。またシリコン樹脂塗材を主材としているため、トップコートを塗布する必要がなく、下塗り、主材塗り仕上げと省工程仕様も特長となっている。
標準色は61色と淡彩色を中心としたバリエーションも魅力となっている。
耐候性20年、水性無機塗料を開発 神東塗料
水性塗料ブランド「水回帰21」の市場投入、マイナスイオン発生塗料「i-生活イオナイズ」など環境対応型機能性塗料の開発を特長とする神東塗料。同社はこのほど水性無機塗料を開発、現在モニター施工を展開し、本格的な汎用展開に向けて準備を進めている。
製品の概要は明らかにしていないものの、サンシャインウエザオメーター5,000時間をクリア。実曝20年相当と高耐久性が武器。「販売展開をどのようにしていくか見極めている段階。塗膜性能が良くても基材が弱ければ問題になる。きちんとした使い方を提示していく必要がある」(担当者)と部位、立地環境に応じた施工仕様の確立を図る。
「イオナイズ」はマイナスイオンの発生により、消臭機能を発揮し、室内の空気環境の改善に寄与する。
戸建改修に最適な遮熱・断熱 恒和化学工業
一般戸建住宅の外壁改修などボトムの広い分野に向け期待の新製品を投入した。太陽熱防御外断熱躯体保護仕上材「ダイヤシャネツウエーブ」がそれ。10年以上の市場実績を誇る遮熱・断熱被覆の技術を応用して開発した。
同品は赤外線反射顔料による遮熱機能と中空バルーン配合による断熱機能(熱伝導率0.12)を併せ持つ。同品を施工すると表面温度で約10℃、裏面温度で約15℃の温度差が生じ、快適な室内空間づくりと省エネ効果が得られる。
また遮熱・断熱性能とともに注目されるのが施工性。旧塗膜に対し下地調整・シーラー後、多孔質ローラーで同品の2回塗りプラス低汚染形のクリヤー1回が標準。単層弾性と同感覚で扱える汎用性がウリで、材工価格も2,000円/m2に抑えた。微弾性を有し、防水性も得られる。
外断熱によるリノベーション フッコー
意匠性塗材のパイオニアとして市場での評価が高いフッコー。仕上材の枠を超え、外断熱システムの展開に乗り出した。「エコボディシステム」は、高性能な断熱フォームとマグネシウムセメント板を一体化した「EBシンパネル」と意匠性の高い仕上材が合体した高機能・高デザイン外断熱システム。
心地良い室温を保ち冷暖房コストを削減、結露の抑制など外断熱による快適な住空間を実現。また外部環境から躯体を保護し建物の耐久性が向上する。
断熱材とセメント板を一体化したことで強度が増し、更にアンカーでガッチリと止めた強靭な下地は外壁仕上材の自由度を高める。例えば、デザインが陳腐化したタイル張りの商業ビルや集合住宅なども、土壁調など意匠性塗材による壁に大変身。デザイン、機能によるリノベーションが行える。
多彩模様で実績つくる メーコー
今春リニューアル発売した完全水系の多彩模様塗料「カラリアート」。マンションや戸建住宅の改修など「建物にデザイン性を付与したい」とのニーズを受け、採用実績を伸ばしている。
同品は水性クリヤーと水性架橋ゲルからなる完全水系の多彩模様塗材。クリヤーとゲルのバランスが良く、ナチュラル感の漂う石材調のテーストを醸し出す。吹付用に加え、ローラー施工用を揃えたことで使いやすくした。
改修工事の場合、特に下地処理が重要なポイント。パテなど下地材専業メーカーとして培った「知識、経験、対応力に自信を持つ」同社。下地から仕上げまでのトータルコーディネート力で差別化を図っていく。デザイン性を付与することで建物に新たな価値を生み出す。そのようなニーズに向け、川上への指定活動を強化する。
アクリル樹脂の特性高めた新規塗料 アステックペイントジャパン
オーストラリアのピュアアクリル樹脂塗料「アステックペイント」の国内総代理店のアステックペイントジャパンは、創業6年足らずで市場認知度を急速に高めている。九州を基盤に事業を始め、10月には東京に営業所を設立する。
「アステックペイント」はアクリル樹脂100%の高純度アクリル樹脂塗料で、独自の分子組み換え技術により、添加剤、可塑剤を配合することなく、高機能性塗料を開発した。
形成する塗膜は、伸縮率660%と手で引っ張っても切れない弾性を保持。また可塑剤フリーのため、ベタツキ、チョーキングがなく、15‐20年の耐久性を発揮する。更に改修時も旧塗膜との馴染み性が良く、トップコートのみの塗り重ねが可能。低コストの塗り継ぎにより長期間にわたって建物の保全に寄与する。
同社は責任施工体制で展開し、現在100店の施工店網の増強を図っている。
石材調と光触媒コーティングを融合 山本窯業化工
山本窯業化工は、カラーセラミック塗材と光触媒コーティングを融合した「セラミックデザインテクトシステム」を発売した。
同システムは同社が得意とするカラーセラミック(有色陶磁器質骨材と天然石細粒)の持つ意匠性と光触媒機能を組み合わせることで、高意匠・高機能塗材に仕上がった。光触媒コーティング材は松下電工の「フレッセラ」を採用した。
意匠は御影石調、砂岩調、砂壁調、さざ波模様と豊富なデザインバリエーションをラインアップ。深みがあり、かつ重厚感のあるテクスチャーを表現する。
機能面においては、光触媒作用により付着した汚れを分解する。また超親水性塗膜を形成することで、汚れを雨水で浮き上がらせて流すというセルフクリーニング機能を有している。
同社では品質確保を図るため、責任施工体制で展開していくとしている。
非塩素系剥離剤で環境対応 三彩化工
三彩化工は、環境対応型建築用塗膜剥離剤「ネオリバーシリーズ」を上市する。
同シリーズは、塩素系溶剤であるジクロロメタンを含まない非塩素系剥離剤。高粘度タイプの「同泥パックA」、第二石油類の「同エコ№1」、非危険物、PRTRフリータイプの「同エコ№2」の3製品を揃える。
主力製品である「同泥パックA」は、アクリルタイル、単層・複層弾性、樹脂モルタルに適応する。塩素系剥離剤と比べると速効性はないものの、厚塗りタイプのため垂れ流しがないなど施工が容易。放置後は優れた剥離力を発揮する。
施工は刷毛、ローラー、リシンガンで塗布し、放置。標準放置時間は12‐24時間。軟化、膨張した塗膜は、スクレパー、ケレン棒で剥離する。